2007年8月16日木曜日

飛行機 2

[フランクフルト]

空港のセキュリティチェックが随分と厳しくなって、X線の手荷物チェックを受けるに当たって、コンピュータは鞄から取り出し、液体は、大きい容器のものは没収されるから、小さい容器に入ったものだけをまとめてジプロック(チャック付いたビニール袋)に入れて、やはり鞄の外に取り出す。自分も靴とジャケットを脱いで、ベルトも外して、チェックポイントを通る、なんてことはもう慣れっこになっていたものの、フランクフルトからの帰りのセキュリティーチェックには、たまげた。

フロリダで休暇をちょっと楽しんだ後、急にフランクフルトでの仕事が出来て、直接出かけたのだが、その帰りの話。

アメリカ国内では、いつも手荷物でOKだったキャリーオンバッグが、「大きすぎる」と言う理由で、ルフトハンザでは持込みが許してもらえない。
「えー、今までずっとキャリーオンでOKだったんですよ。アメリカの航空会社とは違う基準なの?」
「多分。」
「えー。それに、これ、クルー用バッグの規格で、ほら、ほら、あそこのクルーも持ってるでしょ?」と食い下がった。
「でも、あなたは、クルーじゃないでしょう。」
ごもっともで・・・。

渋々、預けることにしたけれど、
「あなたはラッキーよ。今日はエコノミーが満席で、ビジネスにアップグレードされました」と言われて、すっかり機嫌を直した。(やっぱり粘り勝ち?)

で、ゲートに赴くべく、セキュリティーを通る。セキュリティーは長蛇の列。でも私はビジネスだから、みんなよりはずっと短い、別の列に並ぶ。るんるん。

しかし、これが遅々として進まない。勿論、エコノミークラスの列も全然進まない。30分ほど並んで、ようやく自分の番になって、謎が解けた。

コンピュータや液体を外に出し、ジャケットを脱ぐのは、いつもと同じ。ベルトと靴はなぜか、着用したままOKだったけれど、時計は外さねばならない。でも、これがノロノロの原因ではない。

問題はコンピュータ。X線を通ったコンピュータは係員が取り上げ、持ち主が荷物をまとめ、身づくろいするのを待って、別室に連れて行かれる。

そこで、コンピュータの周りの「火薬チェック」が行われるのだ。小さな布をつけたプラスチックの棒で、周りを拭いて、その布だけを特殊な機械に通す。

ビジネスやファーストに乗るビジネスマン・ウーマンは、たいていコンピュータを持っている。故に、どうしても時間がかかる。だいたい、とっくにボーディング時間になっている乗客が殆どなので、あるオジサンは大声で怒鳴りだし、警察に取り囲まれていた。

やっとこさ、セキュリティーを抜けて、出国手続きをする。さて、ゲートは、と見渡すと、ゲートがない。私のゲートを指す矢印の先には、セキュリティーがある。

あれれ、間違った入り口から入ったのかな? 仕方なく、「ゲート28には、どうやって行くのですか?」と尋ねると、「このセキュリティーを通るんだよ。」
「え、だって今さっき、セキュリティーを通ったばかりです。」
「もう1回あるの。」
えー??
 
てな訳で、コンピュータの火薬チェックを除いては、全て同じ手順で再びチェックを受け、ようやくゲートか、と思いきや、その前に再び改札みたいなものがある。航空会社のお姉さんたちがが、乗客のパスポートとボーディングパスを再度チェックしている。

むずむず。
どうしても質問したくなって、聞いてみた。
「ひょっとして、この先のゲートは全部アメリカ行きの便だけ?」
「そうです。」

なぁるほど。アメリカ政府から、「1人たりともテロリストを入れるな!」と厳しく言われて、真面目に対応しているんでしょう。

ゲートに到着したときは、既に出発時間を過ぎていた。でも案の定、遅れている。
私は、無料の飲み物と食べ物にありつこうと、フルトハンザのビジネス用ラウンジに向ったのでした。るんるん。

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