なぜか、今マイアミにいます。一応、仕事で来ています。
いろいろと背景情報や経緯を説明していると、一向にブログが進まないので、気の向くままに、適当に書くのがいいのかな・・・と、思い始め、とにかく最新の事項を書いていきます。
先日書いた夫の会社の話は尻切れトンボですが、それはまた後日に機会があれば書くと言う事で、今日は今いるマイアミの話を書きます。
マイアミに来るのは初めて。以前にオーランド(もち、ディズニーワールド!)への経由地として空港は利用したことがあるけれど。
来てみてびっくりしたのは、ここは「アメリカじゃない!」と言うこと。
マンハッタンも別の意味で、アメリカの他のところと全く趣を異にしている別世界だけれど、ここマイアミはまるで「外国」です。英語が通じないことすら、しばしばあるのですから。
じゃあ、スペイン語なのか、と言えば、それだけでなく、今朝、ホテルのエレベーターで一緒になった、ホテルのハウスキーピングのスタッフは、全く聞き慣れない言葉をしゃべっていました。何語か聞いてみると(私は好奇心旺盛なので、質問せずにはいられない)、クレオールだそう。彼らはハイチ出身でした。
昨日乗ったタクシーの運転手さんは、もとはコロンビア出身で、その後ベネズエラに移り、その後マイアミに観光ビザで来て住み着き、レーガン大統領の「恩赦」にて、アメリカの市民権を獲得したそう。
以前はキューバ人が、のしていたこのあたりも、今は中南米の人が多いそうです。
今日は、仕事の後、人から聞いた「一押し」のレストラン(Tabel 8)に行ってみました。ところがレストランそのものは日・月とお休みで、外のバーしか開いてなかったのです。でも食事はレストランのメニューの一部を出すということで、バーでカクテルとワインを飲み、食事もしました。
噂どおり、食事はとってもおいしかった!!! (このレストランはRegentホテルの一部です。)
バーテンが、他のお客さんと話していて、彼がオハイオ出身ということを聞きつけた私は、彼に話しかけずにいられませんでした。ロバートという名のバーテンは、オハイオ州のヤングスタウン出身です。ヤングスタウンはオハイオの北東に位置した、工業都市・・・と言ってもいい町だと思います。
オハイオから来て、マイアミがとっても気に入っていると言う彼がちょっと不思議でした。私は、「オハイオほど人が親切なところはないのに、どうしてここが気に入っているの? サービスだってレベルが低いし・・・」なんて言ったら、「貴女の基準をここにあてはめちゃいけないよ。アメリカの一般的な基準はここには当てはまらないんだよ。」と言われてしまいました。確かにそうです。
私は現在、仕事の時に普段は泊まらないような安めのホテルに滞在しているのですが(というのも、クライアントが日本のお役所で、予算がきついらしい・・・)、とにかく唖然とすることが多いのです。一日の仕事を終えて、夕方部屋に戻っても、タオルが一枚もなかったり、朝食の勘定のレシートが他のお客さんのレシートと一緒になっていたり・・・。(私のカードにチャージされているわけじゃないのですが、レシートは1枚で、他のお客さんの払った分まで載っている・・・。ちょっと想像しがたい状況です。)
でも、ロバート曰く、これがマイアミのいいところで、彼の気に入っている点だそうです。
ロバートに、「オハイオには、あんなに親切な人が一杯いたのに、どうしてマイアミのほうがいいの?」と質問したら、「親切と言う意味ではオハイオ以上のところはないだろうけれど、閉鎖的な人々だし、視野が狭い」と言いました。確かに、彼の言う通りではあります。とっても保守的な環境だったから。
そこで、「個人的で政治的な質問だけれど、構わない?」と聞いたら、
彼は、「ぼくも、この会話を楽しんでいるからどうぞ」とのこと。
それで思い切って聞いてみました。
「あなた、民主党でしょ?」
彼の答えは、「Yes」
「やっぱりね。あなたが育った環境も民主党の環境だしね。」と、私。
「確かに」と、ロバート。でも、彼曰く、今の民主党には、共和党ほど方向性が決まっていなくて、足並みも揃っていないとのこと。そして、彼が付け加えたのは、「ボクは、日本の政治方針がとても良いと感じている。長期的なビジョンがあって、それに向って進んでいるから。」
勿論、私は「それは誤解だよ!」と言いましたよ。日本の政治に長期的なビジョンなんてあるものですか!
私が、彼に言ったのは、「少なくとも、アメリカじゃ大統領が変わると方針が変わるよね。でも日本じゃ誰が首相になっても、結局は同じなのよ。」
それに対するロバートの意見は、「アメリカだって、同じようなものだよ」
でも、私は彼に、言いました。「でも、もしも、現在まだクリントンが大統領だったら、イラク戦争は起きていなかったよね?」
「確かに、そうだね」と言うのが彼の答え。
でも、私が何より感銘を受けたのは、日本で、もしもこんな話を私がバーテンに仕向けたなら、多分「政治には興味ない」とか言って、私の会話には乗らなかったでしょう。そのことをロバートに告げると、彼はこういいました。
「意見を持っていることがアメリカ市民の義務なんだよ。市民の意見に基づいてアメリカは成り立っているんだ。民が意見を持っていることが、アメリカの国を支えている原動力で、そうじゃなければ、アメリカは成り立たない。」
いちバーテンダーにこれだけのことを言わしめる国、アメリカを再度見直した体験でした。
これからもっと、夜な夜なバーに出向こうかな。
3 件のコメント:
jodakosanがブログを書いていることを今知りました・・・
あちこち飛び回っているのね・すごいね。
キニコにシナコ、わらっちゃいました(^^;。かわいくて、ね。
こちらはあくせく院生しています。修論がやばい~~
院生、頑張っているね!
私は、もう学業はごめんです。記憶力が乏しく、ついていけません・・・。
おまけに日本語も貧しく、よく通訳やっているよと思います。今日もお客様に「法律が有効になる」と説明し、「日本語では施行されるって言うんですよね’」と、正されてしまいました。
先日は「視察」と言うところを、「偵察」なんて言ってしまって・・・。
私はキャラクターでしか勝負できない通訳のような気がします・・・。お客様の皆様、ごめんなさい。一生懸命やってるんですけれど、なんせ日本語の(英語も)ボキャ貧なもので・・・。
バーテンダーさんとの会話良かったです。 政治の話 OhioとFloridaの人々の違い。これからも庶民の観点で取材してください。うん十年前にOhio出張時 年末の休みにFLoridaのKey westまで旅したことがありますが、途中マイアミ市内のコインランドリーに洗濯に行ったとき 中にいた目つきの鋭い中米系の人々と周りの会話や掲示物が英語ではなく、スペインコ語の社会に驚いたことを思い出しました。マイアミバイスが日本で放送されていた時期でもあり、現実の姿をみて治安が悪いからマイアミバイスが必要なんだと当時 実感しました。今は 昔より安全なのでしょうね!Junkoさんのエンターティナー振りは相変わらずで 他の通訳さんにはない楽しさを提供しています。これからもボケ防止に通訳業をお楽しみください。
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