どんどん石油の値段が上がっている。その影響が一番如実に現れるのがガソリン代。
アメリカでは毎年IRS(国税庁)が法定マイレージを発表する。法定マイレージとは、仕事で自家用車を利用した場合の経費計算に使用する数字。この数字の根拠は、ガソリン代と実際の車の使用料である。一律の数字なので、HUMMERで行こうが、カローラで行こうが同じ経費となる。
通常は、会計年度の始まりである1月1日より毎年新たなマイレージが適用される。今年1月からの法定マイレージは50.5セントだった。例えば、私が車で仕事に出かけ、往復の距離が100マイルだったとすると、$0.505x100=$50.5 つまり50ドル50セントを経費として計上することができる。ガソリン代だけを考量すれば、儲かったなんて思うかもしれないが、車はオドメータの距離が延びる度に確実に価値は低下するし、メンテも必要になる。
1年ごとに更新される法定マイレージが、今年は異例にも7月1日に再び更新され、58.5セントになった。私がアメリカに越してきた2006年からの変遷を見ると、
2006年 44.5セント
2007年 48.5セント
2008年1月 50.5セント
2008年7月 58.5セント
と急激に上昇しているのがわかる。
それでも、実際のガソリン代の高騰と比較すると、まだまだ追いついていない感はある。2006年の夏に私がアメリカに越してきた時、この界隈のガソリン代は1ガロン当たり2ドル台の後半だった。それがすぐに3ドルの大台に乗った。まもなく全米のガソリン代が3ドルを突破し、大騒ぎになった。
それも束の間、今やこの界隈のガソリン代は5ドルを目前としている。(今日、近所のガソリンスタンドの看板は$4.85とかだった。)
グリニッチ界隈のガソリン代は、全米でガソリン代が最も高いとされるカリフォルニア州のそれに匹敵するか、それ以上。先日ロスに行った時だと、少なくともロスのほうが10~20セント安かった。
トライステート(マンハッタン周辺の州、即ちニューヨーク、ニュージャージー、コネチカット州の総称)で最もガソリンが安いのがニュージャージー。税金の差なのだが、最近では常に30~50セント安い。だからニュージャージーを通る時は必ず給油することにしている。
全米で比較的ガソリンが安いオハイオ州ですら、今や4ドルを目前としている。1ガロン4ドルは、リッター当たりに換算すると約118円。日本と比べたらまだ安い、なんて思うかもしれないが、車がライフラインであるアメリカ人にとってはまさに死活問題。
数年前にオハイオに住んでいた頃、愛車の日産サニーを満タンにしても20ドル程。それが先日、現在の愛車のカローラを満タンにしたら、51ドルだった。(私は$4.85のガソリンスタンドには行かず、いつも少し安めのスタンドに行っている。この日のこの店の値段は$4.59だった。) オハイオ州との価格差を考慮しても、倍額になったってこと。毎日通勤に車を使わざるを得ない人たちを思うと、本当に厳しいよな。その分、給料が上がってるわけじゃないのだから。
全米のガソリン代がつぶさに分かる、こんなサイトを見つけた。
こんなの見ながら、どこで給油しようか考えるのだろうか・・・。
http://www.fueleconomy.gov/FEG/gasprices/states/index.shtml
昨日だったか、タンクを持ってメキシコにまでガソリンを買いに行くトラックの運転手さんたちがニュースになっていた。その気持ち、わかるよ。
1 件のコメント:
日本でも田舎は交通手段が車しかなくて、ここのところ、切ないわ~。車がなかったらタクシーで行くしかない、って場所も多くて。
私は燃費のいいヴィッツにのってるけどリッター180円じゃ、満タンにすると恐ろしい値段に。満タンにしないでこまめに給油するのがさらに燃費が良くなるコツだって言ってたけど、ちょっと忘れて月をまたぐとまたあがってるんだもんなぁ。
ガソリンだけじゃなくていろんなものが本当に目に見えて値上がりしていて、インフレってなんか社会の教科書にあるだけの話だと錯覚していたけれど、今になって「これがインフレってことなのね」って実感しています。
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