2010年1月22日金曜日

シナコの大学事情 3

ようやくシナコが滑り込みセーフで大学の申込みを終えたけど、ここからは親が奨学金の申込みの手続きをしないといけない。確定申告の情報が必要なので、残念ながらこれはシナコではできないからだ。

シナコが一体どこの大学を受けているのか、SATの得点を大学に送ったメールのCCがSATから私に送られてきた12月の終わりに初めて知ったわけだけれど、その後も敢えてどこの大学がどんなレベルで学費や奨学金の申込みがどうなっているのか調べずにいた。

ようやくその作業を昨日やり・・・ため息が出た。

アメリカの大学の学費が高いことは、再三再四書いてきたし、私自身も、もうよくよくわかっていたけれど、昨日一覧表を作って、改めてその学費の高さに驚かされた。わかっていても、何故ここまで高いのかと言う思いを払拭することができない。

シナコが同じ大学を受けているということじゃないが、比較のためにキニコが受験した大学の一部を交えて表を作成した。キニコの時から、たった2年しか経っていない。なのに軒並こんなに学費が上がっている。

ミシガン大学(公立、州外からの生徒の学費)$30,154 ⇒ $34,230
ウィリアム&メアリー(公立、州外からの生徒の学費)$25,725 ⇒ $30,592
ジョーンズホプキンズ (私立)$35,900 ⇒ $39,150
コロンビア (私立) $35,516 ⇒ $41,316
ディキンソン (私立)$35,450 ⇒  $40,114

日本の国立は、その昔は入学した時の学費が卒業するまで固定だったが、アメリカの場合は、公立も私立も授業料は年々上がっていく。ここ2年で、どの大学も5000ドル上がったことになる。奨学金がもらえずにキニコはホプキンズを断念したけれど、あの時無理して行かせていたら・・・とぞっとする。2年前、ディキンソンからは約10,000ドルの奨学金をもらった。この場合、大学側は我が家の支払い可能な金額が約25,000ドルと見なしたわけなので、学費が40,000ドルにスライドしても、値上がりした分は奨学金でカバーされていたと思われる。少なくともキニコがHotchkiss高校からもらっていた奨学金は、毎年の値上がり分は奨学金でカバーされており、我が家の支出は4年間変わらなかった。

それだけに入学時にどれだけの奨学金を確保できるかは、かなり重要な問題なのだ。

何度も書いてきたけれど、大学の奨学金には2種類ある。ひとつは経済状況を考慮したFinanicial Aid。もうひとつは学力だけに焦点を当てたMerit Scholarship。

我が家の場合、前者のFAを獲得することはかなり難しいと予想される。アメリカで生活費が最も高い地域に駐在するコイオの所得はべらぼうに高い。何故なら税金の高いアメリカなので、会社が生活費を保証するために、形式的には私たちが税金を納めているが、実際は税金分を考慮した給料の支払いになっているからだ。つまりグロス所得が高額になってしまう。そうなると高所得者になり、FAを取得するのが非常に難しい。2年前のキニコの時には、その事情と、我が家の実際の家計の状況を家計簿のコピーまで提出して、とくとくと説明した。

シナコの場合は一家に大学生が2人となることで多少は望みがあるものの、本当にもらえるのか。幾らもらえるのか・・・。

今年、コイオはどうやらNYから離れる事になりそうで、今後所得が大幅に減少するのは目に見えている。なのに恐らく一生のうちで一番多いであろうと思われる現在の所得で判断されるということも・・・我が家にとってはとてもアンラッキーだ。勿論この辺の事情は奨学金の申込みの際に説明はするつもりだけれど・・・。

ならば、シナコが頑張ってMerit Scholarshipをもらえるようにしたらいいでしょう、と思われるでしょうね。どうやらそれを狙った学校を2校ほど受験しているようだけれど、私が調べた限りはその2校もかなりランキングでは高い・・・。作戦失敗じゃないの・・・と思ってしまう。

後悔先に立たず。今更「たら、れば」の話をしても仕方ないのだけれど、10年前の私の大学院の学費が18,000ドルだった。(自慢するわけじゃないけど、いえ、自慢してるんでしょうけど、私はMeritをもらっていたから学費は更にこの半額だった。)そこから学費がここまで上がるとは、想像していなかった。キニコの受験に際して初めて学費がこんなに高いことに呆然としたのだけれど、時既に遅し。

私の反省に立って、もしももしも子供をアメリカの大学に行かせようと思っていらっしゃる方がいたら、お金が増えて増えて困っているというなら話は別だけれど、そうでなければその考えは改めたほうがいいです。アメリカ在住であれば、地元の公立大学、日本在住であれば日本の大学に行き、更に学業を極めたい場合にアメリカの大学院を考慮されるのがいいんじゃないかと思います。

一般的にアメリカの大学のほうが勉強させられる。だからアメリカの大学のほうが良いと思った。少しばかり勉強ができたために、地元の公立大学を対象外にしてしまった。

だけどだけど、この学費で、私立や州外の公立大学に行かせるだけの値打ちがあるのか?
 
嗚呼、時計を10年間戻して、教育方針を変えて出直したい・・・。

コイオにも私にも老後の蓄えなどあり得ません。ひとりずつそれぞれの娘の世話になるとしよう。

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