2008年10月29日水曜日

人気ブログ?

本当はブログなんてかいているバヤイじゃないのですが。
と言うのも、引き受けた翻訳の仕事の納期が今週末。日曜から今朝まで出張に出かけていてその間手付かず。予めわかっていたことなので、出発前に必死になって大部分の翻訳を済ませ、帰って残りを仕上げればいいだけの状態にしていた。なのに、なのに、それなのに、一昨日になって、依頼された内容に大幅に変更が生じ、かなりやり直さなくちゃいけなくなった。しかも納期は殆ど延長されず。

でもこの出張中の出来事を書かいでか、とPCに向かう。(納期延長してくださいまし!)

(その1)
出張の行き先は、以前に社内通訳として仕事をしていた頃に訪れたことのある会社。懐かしさも相まって、更に楽しかった。

今回もエンジニア関連の通訳だったけれど、技術関連の仕事は、話を聞いていて面白いので大好き。勿論、中味は2割もわかってないのだが。エンジニアという人たちの頭の中ってどうなっているんだろう。知識と経験に基づいて、頭の中で連鎖反応が起きているみたい。

「ここがAだと、Zってことだよね。」
「え、Zですか? あぁ、AだとBになるから、CとDがEになって、FがGでしょ・・・ふん、ふん、Zになりますねぇ。」

トーシロウの私には何が何だかわからないけれど、取りあえず聞いたまま言ってると、みんなが、ふんふん頷いている。いつも一人取り残されるけど、そう言うやり取りが面白い。

また、特記すべきは、日本から来られた2人のエンジニアのうちのお1人。初対面であるにもかかわらず、開口一番「いつも、ブログ読ませてもらってます」だって!
うっそー!? 何で~!? ホントびっくり。滅多なことは書けないわ。

この方、「エンジニア」のステレオタイプとは大きくかけ離れた方でありました。つまり、とてもおしゃれ。一緒に出張に来られていた方にも、「お前ももっととがった靴をはかんと」と、レクチャー。ご本人の出で立ちは、ピンストライプの黒のスーツに、ベージュのスエードのベスト。シャツは衿が、大きめのボタンでおしゃれに留まったエンジ色に、濃い同系色に黒っぽい柄のネクタイ。靴はテーパー状でつま先は四角い黄褐色。夕食に出かけた時は、滑らかな皮(カーフ)の黒のジャケット(革ジャンじゃないよ)。バックパックはオレンジ系茶色の皮製。

足りなかったのは、太い金のネックレスに、金のローレックスかしら。
滅多なこと書けへんって言うて、書いてるやない!
(読んではりますよね・・・ネタにして、すみません。)

失礼を承知で、「あの、間違われたことないですか?」と聞いてしまったら、
「ないです。僕はどこから見ても立派なサラリーマンでしょ。本物はもっと怖いです」とおっしゃってましたが・・・。(ちなみに髪型もジャパニーズマフィア風でした。)

(その2)
帰りの飛行機。前のほうの席で、たくさんの荷物を頭上のコンパートメントに入れようと立っているおじさん。似てるなぁ・・・。でも、ガイジンってみんな同じ顔に見えるし。でも、やっぱり似てる。本人じゃないかな。でも自信がないから、前の席に座っているお兄さんをつついて、
「ね、あの人、David Gergenじゃない?」
と確認したら、やっぱりそう。
CNNのコメンテーターとして、よくAnderson Cooperのニュース番組に出てる人です。テレビで見ると、頭が薄くって貧相な感じだったのに、実物は飛行機の天井に頭が届くので、前かがみにならなくちゃいけないほどの長身。ダンディーでかっこよかった。きっと真正面から捕らえるカメラアングルが悪いのね。

(その3)
飛行機で隣合わせた50がらみの韓国人のおじさん。釜山にある国立大学の教授。コロンバスで学会があったそうな。専門はコミュニケーションサイエンス。通信科学ってテレパシーの勉強か(アホか)。名詞を見たら、マスコミ学科だそうです。それで日本の新聞の質問をしたのね。

「どうして日本人はそんなにたくさんの新聞を読むのか?」
「だって、うちのお父さん、毎朝新聞持ってトイレに30分こもってるの。どこのお父さんも新聞ないとトイレで困るのよ。そうするとお母さんは自分が読むものがなくなるものだから、別に神戸新聞取ってるよ。」
果たして、私のジョークは通じていたか。

「日本にはどうしてそんなに新聞が多いのか?」
「多いって、全国紙は赤旗と聖教新聞除いたら、3紙だよ。朝日、読売、サンケイ」
「そうだっけ。じゃ韓国の方が多いな。全国紙は5紙はあるし、小規模なところを入れると9紙ある。一時は購読者の争奪戦が激化しててね。」
「日本でも、契約欲しさにいろいろ物くれるよ。私は読売を6ヶ月契約してた。だって洗剤とかビール券くれるから。6ヶ月ごとに契約するとその度にくれるんだもん。」
「洗剤? せこいなぁ。韓国なんて、一時は自転車とかくれてたよ。ある新聞は壁にかける鳩時計のクックークロックを配っていて、クックー新聞なんて揶揄されていたよ」
「え、じゃ韓国紙を取ろうかしら」

「ね、ところで私って好奇心旺盛なんだけど、質問していい?」
「どうぞ」
「一般の韓国人は、やっぱり過去のことで日本人が嫌いと思っているの?」
「いや、それは僕たちより上の世代のこと。確かに、こんなことがあったと聞くと、愛国心から腹は立つけれど、だからと言って今の日本に対して嫌悪感を持ったりはしていない。」
「ふ~ん。それはよかった。じゃ、竹島についてはどう思う?」
「あれは、日本は放棄したんだ。そして韓国が領土だと宣言したんだから、韓国だよ。」
「え、放棄なんてしてないよ。」
「1945年に、日本が日本の領土とした中には入っていなかった。だから放棄したってことだよ。対馬と同じこと。対馬も以前は王国で、対馬の王が朝鮮に入れてくれと言って一時は朝鮮になったけれど、維持費がかかりすぎて、朝鮮は放棄したんだ。その後日本に併合された。」
「対馬の話は知らなかったけど、その場合は朝鮮が放棄したんでしょ。日本は竹島を放棄してないよ。少なくとも日本政府は放棄したとはみなしていない。」
「でもそれ以前に朝鮮が竹島を領土としていた。19XX年・・・」
「日本は竹島をもっと早くから領土としているよ、そんな文献があるんだよ」
「それは知らなかった」
「じゃあ、私の意見聞いてくれる? 私はね、物事の見方が平行線をたどっている限りは解決しないから、いっそ竹島を半分こにすればいいと思うのよ。」
「半分こ・・・。そう言えば、朴大統領時代の副大統領XXが、竹島を爆破しちまったらいいって言ってたな。爆破するよりは、半分このほうがいいか。」

かくして竹島は、日韓それぞれの代表により、半分ずつに分割される事になりました。めでたし、めでたし。

「それにしても、キミ、日本人にしたら、はっきり物を言う人だね」
「どうも、アメリカに長く住み過ぎたらしいわ」

8 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

私も人様のブログを読んでいるバヤイではないのですが(明日締め切りだなぁ・・・とか他人事です)、おもろい。

その韓国人教授はかなりリベラルだよね。

ではHappy Halloween!

Jodako さんのコメント...

そうなのかも。
以前に私の髪を切ってくれているA子さんから聞いた話。彼女がウェイトレスとしてマンハッタンで働いていた時、ある韓国人客がやってきて、カウンターに座るなり、いきなり彼女に、「キミは日本が戦前に朝鮮に行なったことをどう思っている。謝れ!」と言い迫ったそうな。それほど年配者でもなく、当時40代、今なら50代くらいの人だったらしい。
どう答えようかと言いよどんでいたら、別のウェイトレスの日本人の女の子が、「そんなこと彼女には責任がないのだから、謝る必要なんてないでしょ!」と。
するとその男性はとても激して、だから日本人は・・・云々と始まったそう。
そこでA子さんは、「確かにあれは許されない行為だし、同じ国民として恥ずべきことだと思う」と言うと、
「そんな言葉を日本人の口から聞いたのは初めてだ」と、感激して、信じられないことに100ドルもチップを置いて行ったそう。
ちなみに、このときA子さんのことを援護してくれた子が、実は在日韓国人だったことをこのとき初めて知ったとそうです。

Jodako さんのコメント...
このコメントは投稿者によって削除されました。
匿名 さんのコメント...

それで思い出した!(全然関係ないって言ったら関係ないけど)以前アメリカで昼食配達のボランティアをしてた時、あるご老人から「あなたは日本人?Hardee's(いまもあるのか?)で働いてる日本人がどーたらこーたら」とすっごく文句を言われた。そんなこと私に言われたって・・・(--;

「バヤイではない」のにまた来てしまいました。締切の論文は提出し終わって今度は明後日の発表のPPT作りです。すっごい自転車操業でしょ。

Jodako さんのコメント...

そろそろ修士課程も終わりに近づいていて、忙しそうね。頑張って。続いて博士課程までも行くのかしら。

匿名 さんのコメント...

もう博士後期課程(=Ph.D applicant)だよ~。論文はある紀要に載せてもらうものでした。明日発表なのにまだPPTでき上がってません(泣)

Jodako さんのコメント...

あらら、失礼しました。いつの間に博士課程・・・。で、いったい何の博士になるの? 
私はあの大学に英語の成績だけで入ったけど、やっぱりあの学校に行った人はみんな勉強が好きなんだなぁと改めて感じております。

匿名 さんのコメント...

私は英語以外の成績でたぶんあの学校に入ったよ(笑)。

修士はTESOLコースで、博士後期課程にはTESOLはないので応用言語学専攻ですわ。英語を生業にするつもりはなかったのになぁ(昔よりうんとましだけどいろんな面で英語運用能力の低さに涙することも多く)。

長々続けて失礼しました。