2009年9月7日月曜日

ウミガメ (エピローグ)

ついに、ついに見ました! 

今朝も6時にホテルを出て、ビーチへ。今日は仕事があるので、長居はできない。

今朝は満月に1日足りない月(十六夜?)で、海辺は明るく照らされていた。昨日と同じく桟橋に向かって、子ガメが歩いていないか注意深く見ながら歩く。

すると、あれっ、これって母カメが卵を産みに上がってきた足跡じゃない!? どうやら産まずに海に戻ったみたい。
暗くて、はっきりと写真が取れなかったけれど、桟橋で引き返してきた頃にはかなり明るくなっていて、ほら。ちなみに、今朝の日の出は、昨日よりずっときれいだった。なんだか、幸先がいいなぁ。

と思って歩いていると、ATVが止まっていて、その直ぐ前で砂を掘っている人が。よく見ると、孵化したあとの卵の殻を掘り返しているみたい。

写真を撮らせてもらってもいいか許可を得て、作業の様子をカメラに収めさせてもらった。彼女はATVに乗ってカメのパトロールをしている調査員で、孵化を発見した時点(この時にピンクのリボンをつける)から、全て子ガメが孵化したであろう72時間後に巣を掘り返し、巣の深さを計測したり、残っている子ガメを救出し、生まれた卵の数や孵化しなかった卵の数を数えて回っている。。


これがパトロールに使っているATV。

作業を眺めていると、彼女がおもむろに、「ほら、今朝孵った子ガメだよ」と、2匹の子ガメを指差してくれた。すぐ側の砂の上に巣の中に残っていた2匹のロガーヘッドが歩いていた。

うそー! 感激!

すると、「今朝はレザーバックもいたよ」と、別の場所で保護したレザーバックの赤ちゃんも砂の上にポンと置いてくれた。希少種のレザーバックまで見られて、更に感激。上がレザーバックで、下がロガーヘッド。

このあと、2匹のロガーヘッドが海に帰るまで、仕事に遅れないかと気にしながらも、ずっとずっと見送った。(レザーバックは弱っていたので、海には返されなかった。)小さな赤ちゃんの動きははかなり早いながらも、人の足跡が砂浜に残した凹凸はかなりの難関で、くぼみに落ちるたびにしばらく息継ぎをしているようだっだ。ようやく波打ち際に到達しても、波はなかなかあっさりとは赤ちゃんをすくい去ってはくれない。

最後に大きな波にさらわれて海に消えてしまったときは思わず拍手したい気持ちで一杯になった。
(完)

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