2010年4月30日金曜日

続・あの鐘を鳴らすのはあなた 

母からメールが来た。
「『あの鐘を鳴らすのはあなた』めっちゃ面白かったわ。だけど、あれではポジティブでない」と。
で、夜中に目が覚めて和田アキ子の歌が耳にこだまして寝られなかったから、母も作ってみたと。

正直言ってそれはイマイチだったんけど、そこからヒントを得まして、「ポジティブな」続編を作ってみました。ご覧あれ!

++++++

(10年後)

あなたを産んでよかった  あなたには希望の匂いがして来た
「うるさい!」言われて 傷ついて 怒りまくったけど
さわやかな 希望の匂いがしてきた

母は今 夢の中
あの金を 戻すのは あなた
世の中は 好景気の中
あの金を 戻すのは あなた

(更に10余年後)

あなたを産んでよかった
愛しあう 心が戻って来た

やさしさや いたわりや ふれあう事を
信じたい心が 戻って来た

母は今 施設の中
その金を 払うのは あな~た~

父も今 病院の中
その金を 払うのも あな~た~

父母は今 永眠の中
新たな金を せがむのは あなたの子

親はみな 悩みの中
その金を 払うのは あ・な・た

元歌

昨日の替え歌は、昨日の午前中に、シナコがいつ結論出すのだろうと待ちながら作っておったのですが、作りながら一人で受けて、ゲラゲラ笑ってたら、隣の部屋で宿題をしているシナコに「うるさい!」と怒鳴られました。

まずい、まずい。何やってるか覗きに来られたら。繊細なわが子は母の本心を知って生きていけぬかも。

それにしても、われながら非常に良い出来だと喜んでおります。次回のカラオケの機会に、是非とも娘たちを前に熱唱したいと思っております。

元歌をご存知ないと、この替え歌がいかに素晴らしい出来かわからないと思いますので(自画自賛)、是非、Youtubeで元歌の歌詞をお確かめください。

あの鐘を鳴らすのはあなた(和田アキ子)


恋に落ちて(徳永英明)

シナコの大学事情(18)

さて、いよいよ結果発表です。
どどどどどど・・・・(銅鑼の音)

昨日の夕方、朝から学校を仮病で休んで翌日提出の宿題をしているシナコに、「ね、今日決めて、デポジット支払うって約束だよ」と私。
「うるさいっ!」
「うるさいはいいけど、約束は約束だから」
「もうっ、マジでうるさい! もう決めてるから、邪魔しないで」
「へ? 決めてるの。どっちにしたの?」
「UNC! あっち行って」
「そう。じゃ郵送じゃなくてオンラインで支払えるね。宿題終わったら直ぐに支払いするよ」
「わかった」

と言うことでUNCになりました。コイオも私も、内心かなりほっとしております。

夜になっても、一向にデポジットを払う気配がなく
「ねぇ、いい加減にしてほしいんだけど、あんたの宿題、一区切りして後でやればいいでしょ」
「じゃあ、わかったから、ここだけやるから、ちょっと待って」
「じゃ、1時間以内ね」

と言って待つこと2時間半。時計は既に11時半を指している。
「ねぇ、ママはもう寝たいんだけど! もう2時間以上待ってるんだよ!」
「・・・わかったよ・・・」

と言うことでデポジットの入金手続きをようやく始めました。
すると、
「マスターカードしかダメなんだって」
「えー? 他のカードダメなの?」
「ダメ。マスターだけ」

私のカードはアメックスかビザだけ。マスターカードを持っているのはコイオだけ。直ぐさまコイオにメールするが返事なし。仕方なく電話する。昼休みで外に食べに出かけていたらしい。

「えー?マスターだけって珍しいな。でもアメリカのカードなんて持ち歩いていないよ。家に帰らないと」

ってことで、結局昨夜は払い込み不成立。

「良かったやんか、1日前にやっておいて。これが明日やってごらん、一巻の終わりやったやん」
「その時は小切手の郵送もできるじゃん」
「(ムカっ)誰が郵便局まで行くねん!! じゃあそうすれば、自分で行ってね!」

とにかく進学先の決着を見たものの・・・相変わらず母娘バトルは続きます・・・。

しかも今夜からはバトルの相手がもう一人増える。キニコが今夜カナダから夏休みで戻ります。

2010年4月29日木曜日

あの鐘を鳴らすのはあなた

調子に乗って、もう一丁、娘たちに思いを馳せながら作ってみました。

「恋に落ちて」も徳永英明さんのVocalist3に入っているので、若い人でも知っているかなぁ。(アァ、嫌だ。「若い人」なんて言葉を使うこと自体ババむさいわね。)

和田アキ子さんの「あの鐘を鳴らすのはあなた」も、新しく出たVocalist4に入っています。

ではでは、こちらもカラオケでいかがでしょうか?

+++++

(十余年前)

あなたを産んでよかった  
あなたには希望の匂いがする
つまずいて 傷ついて 泣き叫んでも
さわやかな 希望の匂いがする

幼児は今 眠りの中
あの鐘を 鳴らすのは あなた
他人はみな 悩みの中
あの鐘を 鳴らすのは あなた

(現在)

あなたを産んでよかった???
愛しあう 心が離れいく

やさしさや いたわりや ふれあう事を
信じたい心が 壊れていく

家庭は今 砂漠の中
あの金を 流すのは あな~た~

母は今 生活苦の中
あの金を 流すのは あな~た~

父は今 眠りの中
あの金を 流すのは あな~た~

親はみな 悩みの中
あの金を 流すのは あ・な・た

+++++

なかなかの力作でっしゃろ? 

恋に落ちて - 替え歌

今日はいろいろと忙しかったのですが、そんな中で、ふと娘たちに捧げる歌を作って見ました。

ご存知、小林明子さんの「恋に落ちて」の替え歌です。是非、一緒に熱唱して下さい。

+++++

もしも願いが叶うなら、新聞紙を緑の札に変えて
金ない日には、請求書払いましょ あなたを恨みながら
Green Bill, I want you 逢いたくて、少ない残高で赤だしそうなの
自己破産者のように立ちすくむ、母をすぐに知らせたくて
ダイヤル回して手を止めた My line was cut off, owing money

If my wishes can be true
Will you change my kids
To wise ones, much wiser ones, being nice to me
Thinking ‘bout them every night and find out who put me where I am
I am living in the hell

Daughters, I don’t need you どうしても口に出したい願いがあるのよ
夏の休みも、正月も、別段帰って欲しくないから
ダイヤル回して 手を止めた I'm just a woman, fell in debt

+++++

題して、「支払い不能に落ちて」でした。

英文部分の翻訳は下記の通り:

Green Bill, I want you
緑のドル札が欲しい

My line was cut of, owing money
電話は切られたんだった、支払い出来なくて

If my wishes can be true
Will you change my kids
To wise ones, much wiser ones, being nice to me
Thinking ‘bout them every night and find out who put me where I am
I am living in the hell
もしも願いが叶うなら
子供を変えてください
もっとずっと賢い子で、私に優しい子に
子供たちのことを毎晩考えてるわ
誰が私を今の立場に追いやったか思い出してるの
この生き地獄に

娘と言う名のドブ

我が家にはもう一人馬鹿娘の存在がありました。

2週間余り前、珍しく電話が掛かってきました。
お金の無心でもありません。
何かを送れという話でもありません。

「…あのさぁ、今、微積分と化学の学年末テストが終わったんだけど…落ちたかもしれない…」
「落ちた? は? 出きなかったってこと?」
「そう…難しくて…」と、この辺りから涙声。
「真面目に勉強しなかったからでしょーが!」
「…したもん、ちゃんとやってたもん…数学は途中から気持ちが悪くなったし…」
「勉強してたらできるでしょーが。ちゃんと授業聞いてないからだよ」
「聞いてたもん、難しいんだもん…」
「今更泣いても、遅いでしょうか。難しかったら、先生に聞きに行きなさいよ。で、出来なかったらどうなるの…」
「…わからないけど、夏に授業受けて・・・」
「サマーコースってこと? んなの無理。お金ない。だいたいどこに住むんだよ」
「だから、そっちに帰って近くの大学の授業取るとか…そんなことができるか聞いてみる、あと夏休みに追試受けられるかも聞いてみる…」

ん、もう。どいつもこいつも!
この2教科は中間テストがなく、学年末にテストが1度あるだけ。評価は授業60%、テスト40%。
コイオがまだ居た頃で、その夜、帰宅した折に話すと、
「えっ!? あともう1年学費が要るんか??」

勿論、わたしの心配だってそのことだけ。専攻を変えなくちゃいけないのか、それとも希望の専攻へ進む場合は留年になるのか…。

その後しつこくキニコにメールや電話(常に留守電)を入れてメッセージを残すも音沙汰なし。
ようやく、先週連絡が来た。
「ああ、お金のことね。それは心配いらない。落第にはならないから。専攻も変えなくて良い。落ちたら再履修するだけだから、安心して」

はよ、それを言え!。 心配してるのはアンタの将来のことでも何でもなく、ただひたすらお金のことなのですよ。

で、昨日マンハッタンで友人たちと久々にランチを楽しんでいると、キニコからの電話。

「数学と化学、パスしたよ」
「え、ほんと?」
「Dだった」
「そうか…でも、Dなんかで大丈夫なん?」
「うん、大丈夫。去年、友達は50点で大丈夫だったから」
「で、何点だったの?」
「数学は54点」
「化学は?」
「化学は57点」
「そうか、合格したか。そら、とりあえずは良かった…」

Dで喜んでいる自分が情けない。
あな、悲しや。

ほんまに、うちはお金を「娘」と言うドブに捨ててるのやなぁ。
将来ドブをさらえたら、くず鉄や廃品回収に持っていけるくらいのものは出てくるのやろか。

シナコの話

シナコの話はしばらく書くの止めます。
USCはあきらめたようですが、今のあの子の態度には私も我慢できないものがあり、その気持ちをここでぶちまけると、皆さんに毒素をばら撒くだけですから。
しばらく経ってから、まとめてご報告します。

2010年4月28日水曜日

シナコの大学事情(17)

USCからの回答が、シナコのUSCのアカウントにアップデートされました。
結果は、グラントが4000ドル加わり、workstudy(奨学生に優先的に当てがわれる学内のアルバイト)として2,000が加わりました。…でも、これでは私たちがお願いした額には全然足りません。

しかしシナコは、「全部足したら、2000ドル足りないだけ。5,500のローンは私が払う。大学出て働けば払えるもん。たった2000ドルだよ。そんなの出せるじゃない!!!」

全然「たった」ではありません。精一杯頑張って死に物狂いの努力して、それでようやく出せそうな額を条件にしていたはず。それ以上1銭たりとも無理できない。

「ローンは自分で払うんだから! 返せるもん」と。

そりゃ返さなきゃいけないし、長年かけたら返せるでしょう。でも簡単なことではありません。卒業と同時に22,000ドル+利息の借金を背負い込んでいるなんて、そんな馬鹿な話はないと思うのです。子供にローンを負わせたくないというより、そんな安易にローンを抱え込んで欲しくないと言うこと。

「UNCとW&Mはどっちも行きたくない、USCがいい。出せるでしょ? たったの2000だよ!」
「卒業したら、稼ぐに決まってるんじゃん!」

今も横で父親に電話で訴えています。ほんと、ええ加減にせー!!!!!
ごねたらナントカなるって思っているんだろうな。
どっちも行きたくなければ、行くなつうの。自分でお金貯めて、足りない分を蓄えてからにすればいい。あるいはプライベートの奨学金をもらえるように色々申し込めっつうの。
人生は思うようにならんこともあるのだ。

ちょっと時間が経てば、落ち着いて、残りの2校のこと考えるのかな・・・。
(ほんま、疲れます)

USCからのメール

今朝、シナコのところにUSCからEメールが届きました。
夜中の12時ごろに発信された模様。

内容は、「自分のアカウントにログインして、金額が変わっているか確認してください。金額に変更がない場合は、結果を郵送で送っています」だって。

早速、ログインしてアカウントを見たけれど、結果は変更なし。

「それって、検討したけど変わらずって意味じゃないの?」と私。
「違うよ。書いてあるとおり、結果は郵送なんだよ」
「だけど、郵送ってそんな殺生な…」
「待てばいいんだよ!」
「待てばって、この国の郵便事情を考えたら…西海岸から送ってたらゆうに1週間はかかるよ。あと2日で締め切りだっちゅうに。何考えてんだ。今日帰ったら電話して聞きなさいよ!」

ま、多分電話しないでしょ、シナコのことだから。
私は今日は久しぶりにお友達とマンハッタンでランチだから、電話なんてしてらんない。西海岸とは時差もあるし、もう一日生殺し状態に甘んじることにしますわ。

2010年4月27日火曜日

シナコの大学事情(16)

いい加減にこのネタ止めて!ってお思いでしょうね。
私も止めたいんっすけど、決まらんことにはね…。

暇にかまけて、この3校がどんな著名人を輩出しているのか、ちびっとばかり調べてみました。私が聞いて知ってる名前しかピックアップできませんでしたので、本当はもっともっと著名な人が埋もれてるのか、埋もれてないのか、よくわかりませんが。
こんな感じでした:

<ウィリアム&メアリー>
ジョージ・ワシントン(初代大統領)
トーマス・ジェファーソン(第3代大統領)
ジェームス・モンロー(第5代大統領)
ジョーン・タイラー(第10代大統領)
ロバート・ゲイツ(現国防省長官)
グレン・クローズ(女優)
ジェイシー・チェン(ジャッキーチェンの息子、2学期間後に退校)
ペリー・エリス(ファッションデザイナー)

https://alumni.wm.edu/notable_alumni/index.shtml
http://en.wikipedia.org/wiki/List_of_College_of_William_&_Mary_alumni

<ノースカロライナ>
ジョン・エドワーズ(元NC上院議員/'08副大統領候補、院卒)
マイケル・ジョーダン(バスケット選手)
ミア・ハム(女子サッカー選手)
マリオン・ジョーンズ(陸上)

http://en.wikipedia.org/wiki/List_of_University_of_North_Carolina_at_Chapel_Hill_alumni

<南カリフォルニア>
ジョージ・ルーカス(映画監督)
ジョーン・ウェイン(俳優)
ニール・アームストロング(宇宙飛行士)
ポール・マッカートニー(歌手、院卒)
O.J.シンプソン(フットボール選手、その他、時の人…)
オリンピック選手(めちゃ多い)
プロフットボール選手(山のようにいる…)
トレーダー・ジョーズ(スーパー)創始者
ダラー・レンタカー創始者
大韓航空社長
ピンクベリー(フローズンヨーグルトのチェーン)創始者
クイックシルバー(スポーツアパレル)創始者
Kinko's(コピー屋さん)創始者
Costco(卸スーパー)創始者
マイケル・ランドン(俳優、大草原の小さな家のお父さん)
ブット首相(パキスタン、ベーナズィール・ブット首相のお父さん)
三木武夫(元首相、在学しただけで卒業はしてない?)
安倍晋三(元首相、1年在学しただけ)
ジョン・マッケインの奥さん
ニクソンの奥さん
ジューリー・チェン(CBSのモーニングショーのパーソナリティー)
五嶋 みどり(卒業生ではなく教授)

http://en.wikipedia.org/wiki/List_of_University_of_Southern_California_people

なんか、これ見るだけでも、校風って言うか雰囲気がよくわかりますなぁ。財力の違いって言うのもわかる気がします…。

シナコの大学事情(15)

まだまだ、どす。
USCからの回答が来ないと決める気ないみたいです。「1週間待ってください」と言われて明日が7日目。返事来るかなぁ。

シナコに「1時間以内に『学校のプラス・マイナスの表』を持ってこないと金輪際お小遣いなし!」と脅したら、ようやく持って来はりました。

見て「ふーん、そうか。なるほどね~」と言うと、「それだけだったら、じゃあ、なんで見たかったの?」だって。

別にこのリストを見てどうこう言うつもりは全くなく、どんな風にどこまで各大学を見ているか知りたかっただけ。自分が見ているのと余り差がなかったかな。私たちの評価の内容が正しいかどうかはさて置き(多分、偏見に満ち満ちていて間違っていると思うけれど)、お互いにこういう風に見ているのだなぁと興味深かったです。

それでは、シナコと私がそれぞれの主観に基づいて書いた各大学のプラス、マイナスの内容です:

USC

プラス(シナコ)
キャンパスが綺麗
キャンパスが平坦で比較的小さい
キャンパスの雰囲気
社会生活
天候
音楽部(トップクラスの音楽スクール)
一教員に対する生徒数が少ない
選択できるメジャー(専攻)・マイナー(副専攻)数が多い
LAだからインターンの機会が多い
卒業生の結びつきが強くネットワークが良い
イベント多し(スポーツなど)
食事がおいしい
寮が良い
UCLAをライバル意識していて面白い
学校のスピリット、トロージャンファミリーとしての結びつき(トロージャンは大学のシンボル)
TAが教える授業はなく全て教授

ジョダコ(プラス)
完璧な気候
日本に近い
スポーツチームが強い(フットボール)
バンドも有名
娯楽の機会が多い
都心にあるためインターンの機会多し
良い評価
学校名の認知度高し(フットボールで)
バイトの機会が多い
キャンパスの雰囲気が良い

マイナス(シナコ)
学費が高い
交通
LAの「ゲットー」地区にある、安全性
大規模
グリニッチから遠い
エアコンなし
友達に会えない

マイナス(ジョダコ)
学費が高い
都心のため生活費が高い
余分の費用が掛かるなら海外プログラムには参加できない(学費以上は出せませんと言うこと)
個人レッスンは取れません(ボイスレッスンやピアノの練習の個人レッスンを続けたいと言っている)
感謝際やイースターなどの連休に頼るところがない
ピアノはなくなる(今の家にあるピアノのこと)
車なし
グリニッチから遠い
都心に近いので誘惑が多い
寮にエアコンなし


ウィリアム&メアリー

プラス(シナコ)
規模が小さい(学生約5000人)
天候
キャンパスの雰囲気
キャンパスがきれい
教員一人当たりの学生数が少ない
寮が良い

プラス(ジョダコ)
小さくこじんまりとした雰囲気
とても綺麗なキャンパス
観光地にある
クラスのサイズが小さく、教授へのアクセスも良さそう
結びつきの強い学校のコミュニティー、卒業後の就職に関するネットワークも良さそう
お金を使う場所がない
居心地が良さそうな寮
勉強できる環境(都市から離れている)
温暖な気候

マイナス(シナコ)
植民地時代の観光地にある
スクールカラー
授業料高い

マイナス(ジョダコ)
学費が高い
余分の費用が掛かるなら海外プログラムには参加できない
個人レッスンは取れません
感謝際やイースターなどの連休に頼るところがない
ピアノはなくなる
車なし
グリニッチ・日本へ行くのにお金が掛かる
知名度が低い
寮の半分にしかエアコンがない
バイトがあまりない

ノースカロライナ

プラス(シナコ)
天候
大学町にある
社会生活
一番学費が安い
イベント多し
デュークとのライバル意識が面白い
グリニッチに近い
使えるお金が多い
学校のスピリット/カロライナ・フィーバー

プラス(ジョダコ)
学費が安い(2年目は引越すと更に安くなる)
旅費がほとんどかからない(カロライナに引越すから)
物価が安い
海外プログラムも多少費用がかかっても参加できる(学費が安いから)
プライベートレッスンも可能
緊急時に家族や友人が側にいる
スポーツチームが強い(バスケット)
別の大学で学べる機会あり(デュークでの授業)
3校の中では一番ランキングが高い
3校の中では一番生物のランキングが高い
3校の中では一番音楽のランキングが高い
Research Triangle Parkでのインターンシップ・就職の可能性
グリニッチへ遊びにいける
ピアノも家に残る
知名度高く、海外でも知られている
食べ物おいしい
必要とあれば車を持つ可能性もある
バイトの機会多し
寮はすべてエアコン付
長期の休みに日本まで帰る必要はない(アメリカに居残るオプションがある)
冬場余り寒くない

マイナス(シナコ)
キャンパスがでかい
生徒数が多い
ノースカロライナの生徒が大半
南部の雰囲気


マイナス(ジョダコ)
大半がノースカロライナ州の学生
大きな学校、生徒数が多い
キャンパス内を公道が走り、専有のキャンパス感がない
寮の建物や部屋がみすぼらしい
南部の州

主観による評価なので、だからどうってことはないのですが、お互いに気持ちを整理するには良いツールだったかもしれません。

ところで、にわかに、降って湧いたように、極微小、あるかないか程度なのですが、もしかしてカリフォルニアに私の仕事の可能性があるかも…となって、それならUSCでもいいかぁ~なんてゲンキンに思ったりして。

「要するに、アンタは娘のことなんてどうでも良くて、自分のことだけ考えてるんでしょ?」という声がどこからともなく聞こえ来そうです。

でも、まぁUSCの回答は恐らくネガティブなものとなると思いますから。
それにしても、本当にじれったいよ。早く決まって頂戴よ!! 

2010年4月26日月曜日

シナコの大学事情(14)

結果を息を凝らして見守っていてくださる方々のために・・・
ご報告です。
そ、中間報告。

想定内ではありましたが、B大学から日曜日の昼間に帰ったシナコに、
「リストは書いたの? 学校は決めたの?」と尋ねると、
「うるさい!ほんとにうるさい!」と言う返事。やっぱり、素直に「はい」と言ったのは、遊びに行くのを認めさせるためだったか・・・。ほんと、予想通りの行動です。

ということで、未だ進展なし。
私も翻訳に忙しいから、今夜提出するまでは、放っておきますわ。

2010年4月24日土曜日

シナコの大学事情(13)

今週末には決めるとシナコは言っている。
ほんと、疲れて来たから、どうでもいいから決めてくれって言う気にもなって来るよ…。

3日前USCからメールが来て「回答まであと1週間お待ちください」だって。さっさかNOって答えてほしいのに。

明日にはUSC、W&M、UNCの中で行きたい大学を決めることになっている。一番がUSCの場合は、回答がNOだったことに備えて次善の大学を選ぶ。

シナコは昨日からロードアイランド州にある大学にいる友達を訪ねて行った。「友達が遊びにおいでって言ってるから。ついでにその大学も見ておきたいし。行ってもいい?」
なんで今更、受験もしていない大学を見にくのか、とちらっと思ったものの、私も思うところあって快諾した。

シナコは元々ここを受験したかったらしいが、この大学は共通申込書を使ってなかったらしく、エッセイの数も半端じゃなかったのでやめたらしい。少し前に「UNCに行って、B大学に来年編入するって言うのもありかなぁ」とつぶやいてもいた。その可能性を考えて急遽B大学を見に行くって言ったのか? ならばしめたもの。

シナコは、どんなに環境が変わっても、即座に自分のいる環境が気に入るという特技がある。サウジから戻った時も、カリフォルニアに引越したときも、オハイオに引越した時も、オハイオから日本に戻ったときも、日本で公立から私立中学に編入したときも、そしてグリニッチに来た時も、いつも転校前は、嫌だ嫌だを連発しているのに、いざ通い始めると「やっぱりこっちも好き」とがらりと態度が変わる。この子ほど順応性が高い人もそうざらにはいないだろう。

と言うことで、今はUNCがあまり気に入らないようだが、住めば都で入った途端に好きになるかもしれない。だから、たとえB大学への編入試験を受けることを前提条件にしてUNCへの入学を決めたとしても、一旦UNCに入たらこっちのもの。それにB大学はシナコが補欠になったC大学と同じレベル。前のブログにも書いたけれどサプライズはないのです。実力に見合った大学にしか受からない。まして編入は更に難しいとされる。つまりUNCに入ってくれれば、そこに落ち着く可能性が大なのだ。しめしめ。

シイナにそんな気持ちがちょっとでもあってB大学の友達に会いに行ったのかどうか知らないのだけど。

ロードアイランドへは、隣町のStanford駅から出るアムトラックに乗って昨夜出かけていった。行くときに私の主観で書いたUSC、UNC、W&Mのそれぞれの良い所と悪い所をリストアップした紙を渡した。シナコにも白紙の紙を渡して自分が思う各大学の良い所と悪い所を書き連ねるようにと伝えた。普通だったら「いやだ!うるさい!」で終わるところが、ママに「じゃあ行っちゃダメ」と言われるのを恐れたのか、めずらしく「わかった」と素直に受け取った。電車の中で書いたかな。

シナコには「たとえ悪い所の方が良いところよりずっと多くたって、その大学に行っちゃダメとは言わない。ただ、どんなメリットがあってどんなデメリットがあるのかは、今のうちにきちんと把握しておくことが必要だからね。後でこんなはずじゃなかったってことにならないようにね」と伝えた。

シナコが書いたリストを見れば、各大学をどう見て、何故そこが良いと思っているのか、気に入らないのかわかるでしょう。何て書いてあるか楽しみだ。

母に言われた。「ほんと、贅沢な悩みやね。」
確かに。本当にお金がなければ、文句なく「ここしか行けない」で終わるところなのに、逆さに振ったらちょっとは血が出るくらいなところが辛い。だけど決して余剰のお金なんかないのです。シナコの選ぶ大学の学費を4年間払い続けられる自信もない。老後のための、なけなしの貯蓄も使い果たしてしまう。だけど、考えてみたら老後なんてないかもしれない。早死にするかもしれないから、あんまり深刻に考えるのはやめることにする。

先日、夢の中でシナコがUSCに行くと宣言した途端、呼吸困難に陥った。目が覚めてもまだ息苦しかった。かなりストレスがあるらしい。でも気にしないことにしよう。金は天下の回り物。なんとかなるでしょう。なんとかなる。ならなかったら、途中で万歳しますわ。

春爛漫

このところは家の中より外のほうが暖かい。
でも翻訳の仕事を抱えていて、ジョダの散歩で出かける以外、殆ど家にこもっております。そう、馬車馬人生は既に始まっておるのです(笑)。

2、3日前から、お花が本当にきれいでカメラを持って出ようと思うのに忘れていて…今日やっと覚えていたのだけれど、ちょっと過ぎちゃったかなぁ。でもまだまだきれい。花の香りまでお届けできないのが残念。







        これがハナミズキ。






       グリニッチ大通りの郵便局前の公園
          グリニッチ市役所





     これが一番のお気に入り。ピンクの蕾が可愛いでしょ。






     これも花なのかな…。

2010年4月21日水曜日

ダブル・シナコ

実は今回のNCの旅では、とても心待ちにしていたことがありました。

NCのシャーロットに、子供たちが生まれる前から仲良くしている友人一家が住んでいるのですが、少し前に彼女がNCで知り合ったお友達の娘さん(ハーフ)がシナコと同じ名前なのだと聞きました。

シナコの本名は「シ○○」なのですが、そもそも外国かぶれの私が英語の名前にもなり、且つ日本名として漢字も当てはままって奇天烈でもないもの(キニコの方は奇天烈かな…)として考えたもの。日本の名前としては珍しいものの、変ではありません。でもこれまで同じ名前の子には日本では出会ったことはありませんでした。

英語名としては、もともとはスコットランド地方の名前らしく、サウジ時代のイギリス系幼稚園の園長先生(スコットランド出身のイギリス人)と、バレエの先生(イギリス人)がこの名前でした。アメリカに来てからは違うつづりで同じ発音の子に一人だけ会ったことがありますが、古風な名前なのか、シナコの英語名Shxxxxと同じつづりの子には未だ出会ったことはありませんでした。

偶然そのお嬢さんは、シナコと同い年。英語のつづりも同じ。驚く事に漢字まで同じ! びっくりしました。今回はNC滞在中に半日ほど時間が空いていましたので、友人一家に会おうと、シャーロットまで足を延ばす予定をしていたのですが、友人が気を利かせてくれて「世紀のダブルシナコのご対面」の設定をしてくれました。もう一人のシナコちゃん一家も招待してくれていたのです。(もう一人のシナコちゃんのほうも、今まで同じ名前の子には出会ったことがないと言うことで、英語のつづりのみならず漢字まで同じでびっくりしていました。)

友人は私たちのために美味しい料理をたくさん用意して待っていてくれたし、シナコちゃんのお母さんも手作りのお料理やデザートを準備してくれていました。こんな美味しいご馳走は久方ぶりのシナコも私も大感激。

ハーフと聞いていたから、「シナコちゃんは日本語を話すんだろうか」とか案じていたら、日本語は勿論ペラペラ。日本語で村上春樹とかの小説も普通に読んじゃう。何より仕草やそぶりが日本人の女の子そのもの。完全に「日本度」ではシナコちゃんのほうがかなり上。小学校1年生までしか日本いはいなかったというのに、何たる差。

おまけにアメリカ人のお父さんは日本語がペラペラ。日本企業の社員で逆駐在でアメリカにいらっしゃるそう。家庭内は全て日本語。シナコちゃんと3つ下の妹さんの会話も日本語ですって。

また、私までこのお父さんに「あいさつ」と言う字は書けますか? 「ばら」と言う字は? 「艀」と言う字をノートに書いて、じゃあこれは何とと読みますか?とテストされ、無論、撃沈でした。達筆だし、こちらも彼の日本語度のほうが私の英語度よりずうっと上。

実はシナコちゃんも、2年前までカリフォルニアはトーランスに住んでいて、USCに行くのを夢見ていたそう。今や遠く離れてしまったから、その夢をあきらめて、この秋からUNCのチャペルヒルに行くことが決まっています。今回の出会いで、シナコがUNCを選択するきっかけになればと思ったのですが。

ダブルシナコでのUNC入学を夢見ていたのになぁ。(ウチのシナコは私よりチビで、シナコちゃんの方も155センチくらいで小柄。ダブルシナコ像は地方紙の新聞ネタになりそうなくらい絵になるのに。)

勿論まだ完全にあきらめたわけではありません。
「UNCに行けば、ちょっとした休みにシャーロットへ行って美味しいご馳走にありつけるのだよ!」と口説いております…。

蛇足ですが、シナコが唯一「シナコ度」でシナコちゃんに勝る(?)のは、シナコの誕生日が名前と韻を踏んでいること。これは全くの偶然で、シナコの2歳の誕生日に、シャーロットの友人のお姉さんに、「4月X日だから「シ○○」って付けたの?と聞かれ、初めて気付いた次第。

2010年4月20日火曜日

シイナの大学事情 (12)

今夜は疲れているので手短に。

今朝6時にチャペルヒルを出発して、2時半に帰宅しました。10時間あまりを想定していただけに、恐れていた渋滞も殆どなく、ジョージワシントン橋さえスイスイ渡れて、8時間半で戻って来ました。超ラッキー。

出発してからの6時間をノンストップで走り、ガソリンランプが点灯したのが念願通りニュージャージー州に入ってから。だってニュージャージーが一番ガソリンが安い上に、州の法律でセルフサービスがなく、全てフルサービスなのよね。給油・トイレ・食べ物の買い物で30分休んだので、正味は8時間の道のりでした。ニュージャージーで止まるまで、シナコは6時間ずぅーーーっと寝てました。全く、よく眠れるよ。

11日に大学めぐりを始めてから今日までで合わせて2000マイル余を走行。明日は仕事でボストンに車で行くので、明後日に戻ってくると、約10日間で総計2500マイルを走った事になります。我ながら、よくやると思う。

今夜の12年生の保護者対象のミーティングの話の中で、進学する大学を決定するに当たって、子供が迷っているなら、「何も進学する大学で将来が決まるわけではない、あくまでひとつのステップに過ぎない、色んな事情で希望の大学にいけないこともあるでしょう、でもどこの大学に行っても、そこで何を学ぶか、得るかが大切、本当の人生が試されるのは大学の後から…」というお話がありました。

このお話の後に「何か質問はありますか?」と聞かれたので、思わず手を挙げて、「お願いですから、今おっしゃったことを私たちにではなく生徒に話してもらえませんか」と言ってしまった。私が言っても聞く耳持たないもん。「勿論、話しますよ」っておっしゃったけど、マジでASAP大至急、明日にでも話して欲しんですけど。

今日は帰ってからお昼寝もしたけれど、疲れてるので早々と就寝いたします。

2010年4月19日月曜日

シナコの大学事情(11)

ノースカロライナはチャペルヒルのホテルです。
今日のUNCの見学会は1時ごろで終わってしまいました。

5校をすべて回り終わって、シナコが一言。「やっぱりUSCかWillam & Maryがいい」

と言うことで、マジで私の気持ちは沈みこんでいます。いえ憂いているというか、鬱々としていると言うか…。USCは要求額が通らない限りは無理で、恐らく答えはNOでしょうが、Willam & Maryに関してはギリギリで約束した線。今更前言撤回もできない。本当に4年間払い続けられるのだろうか。どれくらいしんどくなるのだろう。貯金をはたいて株も売らなきゃ…とか考えると、本当に暗くなります。

でも、ここまで来たら何が何でもUNCに行けとは言えない。そうすれば今後一生、自分の失敗は「ママが行かせたから」と口実にされてしまいそうだから…。

正直言って私自身も今回訪問した5校の中ではウィリアム&メアリーに一番好感を抱いたことは認めなければなりません。お金のことが関係なければ、ここがいいんじゃないとシナコに勧めたかもしれません。美しいキャンパス、小ぢんまりとして(学部生5800人)、公立だから華美でないし。授業内容も充実しているように思われました。

残念ながらと言うべきか、これも運命だったのか、今回のUNCの説明会は「入学を決めた人」対象だったためあまり充実した説明会ではありませんでした。と言うのも迷っている学生対象の見学会は11日と12日に予定されていたのですが、11日はコイオの帰国日に加えてフォーダム、12日はUSCだったため、こちらに参加する選択肢はなかったのです。それほど内容に差がないだろうと思ったのが間違いでした。

早々と入学を決められるのは、やはり州内の学生ですよね。授業料が安いと言うことが最大の決め手になるはずですから。最後まで迷っているのは、学費が決め手にならない州外の学生。と言うことで、今日の参加者はほぼ全員がNCの出身者。私が見た中で、名札にNCと書いていなかったのは、ただ一人「SC」の男の子一人でした。NCだと同じ高校から数人が受かっているケースが多いので、友達同士で参加している子達が大半。みんなが楽しそうにグループになっているなかで、シナコはぽつんとハミゴっぽい。

入学を決めている人が対象なだけに、学校側の「セールストーク」はなく、授業に関する説明を聞く機会もなく、健康保険、安全対策や寮生活についての説明のみでした。後は入学者に大学のスピリットを示そうと、日本で言えば応援団の団長がバンドと一緒に校歌や応援歌を披露した後、応援団への入団勧誘。応援団長のトークはコメディアン並みに面白くて、これはこれで良かったです。入学を決めている人なら、ますます気分が盛り上がったでしょう。ライバルはどうやらお隣のDuke。Dukeは今年の男子バスケット優勝校。UNCは去年の優勝校ですから。(最後の1行に注目。)

説明後は、公開されている寮の一部屋を見ました。迷っている学生対象なら、最も良い寮の一室を見せたのでしょうが、入学を決めている学生だから、逆に期待させないために一番人気のない寮の部屋を見せたのじゃないのか…とちょっと思ってしまいました。シナコが「やっぱりUSCかWillam & Maryがいい」と言ったのは、寮を見た後でしたから。寮生活に慣れていたキニコは、どこも大差ないと、あまり寮のことなんて気にしていませんでしたが、はじめて寮生活をするシナコには、やはり寮は大きな決め手になるのか。(ちなみにどこの学校でもこうして寮を公開する生徒は、たいていそれと引き換えにお金がもらえます)

その後もらった無料ランチ券で学食でランチを食べました。食事はおいしかった!「ごはんがおいしいのは何よりだよね」と言った私の言葉もシナコの耳には届かなかったか。

UNCはマンモス校(18000人)で、キャンパス内を公道が走っています。一部は林の中にあって、緑があってとてもきれいです。でもマンモスという印象はぬぐえない。キニコのトロント大もそうですけどね。普通の州立大学と言ったイメージです。(でも前回来た時に説明ではクラスサイズは公立にしては随分小さかった。)





学校の名前を写真に収めようとしたら何故かオハイオステートのスウェットを来た人が走ってきた…。
校内に幾つかスタバがあります。
図書館です。

土曜日に訪問したウィリアム&メアリーは「迷っている人」対象の説明会。朝から夕方までスケジュールびっしり。開会前はチアリーダが踊りを披露。(スクールカラーが緑と黄色っていうのがなぁ。UNCの水色と白の方がいいと、シナコもこれは認めている。)

W&Mも今年はここ20年間で最高の受験者数だったとのこと。1400人の枠に1万2千人の応募があったそう。「受験者数が最高記録」と言うのは、回ったどこの大学でも聞いた。これは生徒の数が増えたのではなく、共通願書ができたこと、オンラインでの申込みが可能になったことで、一人当たりの受験校の数が増えているからに違いない。(わが子も12校ですから…。)

申込み費用でさぞや大学も儲かっていることだろうと思っていたけれど、どうやらそれは誤まった見方だったよう。1週間ほど前のNY Timesに「補欠」に関する記事が出ていた。特にデュークの記事が中心だったが、デュークではここ2年間に受験者集が30%増加。1学年1700人ほどのところを4000人の合格者を出し、さらに去年より856人増やして3382人を補欠にした。デュークの読みが正しければ、この補欠の中からわずか60人ほどが合格になるとか。あまりに願書の数が多すぎて時間切れになったのも、補欠の人数が増えた一因だとか。

話がそれたけれど、私の印象は、こうして受験者が増えたものの、実は受かる子は軒並受かる。つまりそのレベルに達していれば、一様に受かり、達していなければ落ちる。つまり下手な鉄砲も数うちゃ当たらない。わが娘たちが良い例を示してくれている。サプライズはないのだ。それゆえ大学側も多くの辞退者が出ることを予想しているのですね。

ウィリアム&メアリーで、たまたまお昼の時に一緒になった女の子。シカゴ大、ノースウエスタン、コーネルに合格し、ダートマスは補欠。滑り止めの2校も勿論合格。「W&Mなんて誰も聞いたことないんだけど…」と言いつつ、ほぼW&Mに行くことを決めていた。本当はコーネルに行きたいのだが、経済的な理由であきらめていた。奨学金はどの学校からもゼロ回答で、唯一コーネルだけに「じゃあ特別な事情を説明してそれを証明するものを提出してください」と言われたものの、希望薄とお母さんは言っていました。特別な事情と言うのは、弟二人が自閉症。「双子?」と聞いたら、そうだと言っていました。もう16歳で養護学校に通っているそう。ベビーシッターやセラピーにお金がかかるとのこと。でも税金で認められている医療控除対象のもの以外はシカゴ大は認めないと言ったそう。(ところで自閉症が遺伝に関する病気といわれるのは、一卵性双生児の場合は必ず2人とも自閉症だから。)

その子も体操をしていること、専攻は生物を考えていることで意気投合して、午後は一緒に回ってみました。ウィリアム&メアリーではプログラムが複数に分かれていて、自分で興味のある物を都合にあわせて見に行くようになっていました。シナコは、まずは芸術のプログラムの説明会でさまざまさな音楽の授業についての説明を受け、午後はキャンパスツアーの後、学生のパネルによるQ&A、そして生物の授業の説明でした。

歴史的建造物が多く残る観光地ウィリアムズバーグの中にあって、ジョージワシントンやトーマスジェファーソンが卒業生というこの大学は、建物も美しく、緑も美しかったのですが、シナコは花粉アレルギーでくしゃみばかり。(同じく緑が多いUNCでもくしゃみと鼻づまりで困っておりました。)


この建物が寮。



確かに良さそうなんですれど。
でも、シナコはこれまでどこに行っても、行った先ではハッピーだから、どこでもハッピーになるとは思うものの、Gut feelingってのは尊重しないとアカンのかな…。

2010年4月16日金曜日

シナコの大学事情(10)

と言うことで、今日はヴァージニア州はウィリアムズバーグと言う歴史的にも重要な町に来ております。明日はこの町にあるウィリアム&メアリーと言う名の州立大学を見学予定。

ウィリアム&メアリーの創立は1693年で、ハーバードに次ぎアメリカで2番目に古い高等教育機関。ただし「大学」になったのは、ノースカロライナ州立大学に次いで2番目。

コネチカットからヴァージニアまでは、ずっとI-95を南下するのですが、このルートはいっつも混んでいて、今日も例に漏れずジョージワシントン橋の前で大渋滞、その後も随所で工事渋滞に自然渋滞。トラックは多いし、クルーズコントロールも長くは使えない。疲れました…。帰りはノースカロライナからだから、思っただけでもぞっとするよ。帰る日の夜7時には、シナコの高校で12年生の保護者会があり、卒業式やインターンシップの説明があるので、頑張って参加せねばなりません。

ところで、今まで大学名を伏せていましたが、色んな大学訪問をして、いろいろ興味深いことを発見。名前を伏せていたのでは、それらのお話を披露しても、何のことかもよくわからないので、この際実名で書く事にしました。

皮切りに行ったフォーダム大学はニューヨークはブロンクスのど真ん中。コイオを空港に送りに行く前に、シナコをドロップし、JFKでコイオを見送った後、私は再び大学に取って返しました。大学の周りは、片側にNY植物園と動物園が広がっていてきれいだけれど、反対側はまさにブロンクスと言った風情。少し前までマンハッタンは汚くて臭くて嫌いと言っていたシナコだから、この雰囲気はダメじゃないの…と思った。勿論キャンパス内は別世界だけれど。
フォーダムはイエズス会系の学校。教授陣も神父が多い。イエズスを全面に出している感じ。2年前にキニコと一緒に同じくイエズス会系のボストンカレッジを見に行ったけれど、あちらより宗教色が濃そう。どうやらボストンカレッジをライバル視しているようで、学長のお話も「ニューヨークは世界の首都と言われます。その世界の首都にあるフォーダム。あちらは、言ってもマサチューセッツ州の州都ですからね」だって。その学長自身がボストンカレッジ出身だったけど。

私が大学に着いたのは、丁度学長の話の時。その後は授業見学の予定だったが、「もういい。イエズス、イエズスし過ぎ。帰る」だって。と言うことでロスへの飛行機までは時間があるので、一旦家へ。

翌日は「あきらめる約束」で行ったUSC(南カリフォルニア大学)。学生の移動手段はスケボかこのビーチクルーザー。USCの学生の合言葉はVサインをかざしての"Fight on!" 

説明会に参加するや、あきらめるどころか、行きたい気持ちが増幅してしまったシナコ。ファイナンシャルエイドの説明会の終了後、説明者のところまで歩いていって、「父が帰国して収入が大幅に減ったのですが」とか相談している。
「いつから減収になるのですか?」
「一昨日帰国したばかりなので、これから」
「では、帰国後の会社から今年の年収を証明するものを得て、それを提出してください」

そんなもの提出して、中途半端にお金をくれると言われても困るんだけど…。そこで、会社からもらった見込み所得を書いた文書を添付して、「がめついとお思いになるでしょうが、我が家としてはあとXXドル無償の奨学金を頂かなければ、娘を貴校に行かせるのは無理です」と書いたメールを送った。かなりの額だから、きっとNOの返事が来るでしょう。…でも万が一YESの返事が来ると、それでも我が家の負担は大きいので、それが怖い。どうかNOと返事してください。

ところでUSCの合格者のオープンハウスは有料でした。生徒だけかと思いきや、親まで取られて、二人合わせて100ドルも払わされた。生徒にはUSCのTシャツをくれたので、
「え、親にはくれないの? 私だって50ドル払ったのに」と言ったら、横でシナコが
「ママ、やめて!」

100ドルは恐らく食事代。ケータリングを入れて、かなり立派なランチとディナーが用意されていました。ランチは親子一緒で、アドミッションオフィスのスタッフが各テーブルに着き質問に答えてくれる。最後にはUSCのバンドのパフォーマンス。この学校はフットボールが強いのでバンドにもかなり力が入っている。

ディナーの時は、子供たちは現役の学生と一緒にどこかで過ごし、私たちは教職員とテーブルに着いた。私の席にはたまたま生物の教授。その隣に息子がプリメッド志望というお母さん。(アメリカでは医大はなく、医学部は大学院のみ。医学大学院に進むためのコースがプリメッド)。

「息子はUSCとWestmontで悩んでいます。あちらからは奨学金を2万ドルもらうことになっているのです…」
それを聞いて思わず、
「息子さんが悩んでいるの? USCにした場合はどうされるの?」
「息子が 2万ドルのローンを組むことになるの」
「え? 息子さんは2万ドルのローンの意味がわかっているんですか? うちなんかローンの意味なんてわかってないから、幾らでもローン組むって言ってますよ」

生物の教授が、「先日医学雑誌にこんな記事がありました。今の30代~40代の医者は平均して12万ドルの学生ローンを抱えている。そしてみんな一様にこう言ってる。こんなことになるんだったら、医者になんかならなかったってね」

私は彼にUNCとUSCでは、生物を勉強すると言う意味でどう思いますかと尋ねた。シナコは生物か音楽を専攻したいと言っているから。「UNCは素晴らしい大学だ。文句ないよ。ただし州立とUSCの差は、教授へのアクセスにある。州立には大勢の生徒がいるから、なかなか教授とは話をしたりできない。私学は人数が少ない分、教授へのアクセスがしやすくなるから、お金に余裕があるならUSCの方がいい」

教授へのアクセスについては、リサーチユニバーシティーと呼ばれる一般の4年制大学は、実は私学であろうと教授へのアクセスはそれほど良くないと聞く。アイビーリーグなんかでは、教授は研究に大忙しで、大学院生の指導も大変。学部生にかまっている暇は無く、15分の面接に2週間以上前の予約が必要とか、ムチャクチャな話もあるそう。だからそう言う面からは、大学院のないリベラルアーツカレッジのほうが、教授の学生の面倒見は良いそうだ。

但しUSC曰く、USCだけは例外で、この大学は全教授が学部生を教えることが義務付けられている。何年か前にUSCのレベルアップを図るために、全米の大学から多くの教授を招き入れたそう。その時に「学部生を教えるのだったら嫌だ」と断った教授が何人かいたそう。「全教授が学部生を教える」がこの大学の売りであり、ユニークなところらしい。

そうそう、この学校には映画学部(Cinematic Arts)があるのだが、ジョージルーカスの寄付で非常に立派な建物と設備が整っていた。映画を勉強するには抜群の環境かも。

ロスから帰った翌日は、早起きして車で4時間はのコルゲート大学へ。コルゲートはNY州の山の中にあるリベラルアーツカレッジ。あの歯磨き粉のコルゲートにちなんだ名前と言うことを初めて知った。コルゲート大の前身の教育機関で学んだコルゲート氏は、その後石鹸の会社で財を成しこの学校に寄付した。後に彼の名にちなんで名称をマジソン大学からコルゲート大学に変更したとのこと。

しかし・・・本当に山の中の周りに何もない超田舎。私も案内の生徒に質問したけれど、説明会の参加者の質問も、「週末は何をして過ごすんですか???」
生徒は一様に「学校内で映画とか、誰かの公演(ダライラマやトニーブレアも来たそうな)、クラブのコンサートなど色んなイベントが用意されているから、退屈しません。この1年間で1度しか外出しませんでしたけど、全然平気」とか・・・。一番最寄の都市は、車で45分のシラキューズ。冬は雪深くて寒いし…。

しかし、この大学は見るからにリッチで学生もプレッピー。キニコが行っていたホッチキスを5倍にした感じ。建物も立派。景色も美しい。学生は大半は白人で持ち物にもお金が掛かってる風。こんな環境で勉強できるなんて羨ましい。…と言うより、贅沢って気がする。4年間ここにこもっていたら、世の中がこんな風だと思ってしまうんじゃ…。

授業内容などを聞くと、なかなか素晴らしそうではあった。海外カリキュラムも充実していて、学校が運営する1学期間の海外プログラムが22あり、全て教授の引率付き。短期のものも合わせれば6割の生徒が海外プログラムを利用している。素晴らしい!と、実は思わなかったんだな。確かに至れり尽くせり。だけど、同じ学校の学生が固まって教授まで一緒で、海外体験と言っても、アメリカを引きずっての体験でしょ・・・。確かにアメリカのカリキュラムに沿った勉強もできるし、指導者もいて、勉強の中身は充実した者になるだろうけれど、真の意味の海外体験じゃないよね・・・と、ひねくれた見方をしておりました。

さて、ここまで3校を見てきましたが、合格者のキャンパス訪問を通しての私の感想は、学生の獲得に各大学ともしのぎを削っていると言うこと。訪問者のほとんどは入学を決めかねている学生ばかり。どの大学も如何に我校が優れて魅力あるところか、それぞれの特徴を並べて宣伝します。そして必ず「売り」項目の中に海外プログラムが入っています。1年、半年、または休みを利用したプログラムで、リサーチの場合、授業を受ける場合やボランティア活動などがあります。

学校の特色を説明する例としては、これまでの卒業生のエピソードが上げられるけれど、たいていは「成功者」の話で、聞いている親の方は自分の子もそうなるかもと舞い上がるわけです。が、現実を考えると、実はそんな成功者はまれにしかいないのよね。

私は、何でも見るとすぐに「ここ、ええなぁー」と思ってしまったのだけど、しばらくして我に返ると、やっぱ無理。

シナコはコルゲートも気に入ったらしく、USCと合わせて候補に入れている。
無理だっちゅうに…。