2009年3月18日水曜日

サルバドール (3)

今回の旅行の最大の難関は言葉だった。

マビオさんとチカエは、フランス語も少しできるが、アメリカで個人レッスン、スペインやコスタリカでの休暇中に学校にも通っていたから、かなりスペイン語の素地がある。かなりと言っても、書いてあれば判読できることが多いが、ペラペラとやられると解らないことが多い。

私はスペイン語は皆目ダメ。カビの生える前に殆ど蒸発したイタリア語と、フランス語で、少しは判読できるものの、話しかけられるとダメ。そこで対処法は、こちらから話しかけて、それに対して、イエス・ノーで判別。

チカエとも話していたのだが、言葉がわからないってホント大変。日本に旅行に来ているガイジンはこんな気持ちなのかしら。

メニューを広げても、全然わからん
説明を求めてもわからない。
みごとなくらい、誰も英語を話さないのだから。

Cubanaのメニュー。どれがどのフレーバーなんだか、さっぱり。私は安全パイのココにした。

書いてあれば、結構わかる場合がある。アメリカでも時々見かける「No Shirt, No Service」(上半身裸での入店お断りのサイン)。 

ビールが欲しくて、「ビエッラ」と叫んだけど通じなかった。マビオさんが、世界でもスペイン語とポルトガル語だけが、ビールに似た音を使ってない言語だと教えてくれた。ここではビールは、セルベージャ(Cerveja)。何を置いても、これだけは覚えねばならぬ。

レストランでお勘定を頼むとき。これは、A conta por favor.(家に帰ってから調べた。)スペイン語は、La cuenta, por favor. イタリア語は Il conto per favore. 私とチカエは勝手に、La conta por favorと言っていた。

しかしマビオさんは、お勘定の度にウェイターに向かってスペイン語で「悲しい報せをお願いします」と言うのだ。これはスペイン語で、悲しい報せ=請求書というジョークらしいのだが、同じジョークが通じないのか、マビオさんの発音が悪いのか、通じたためしがない! なのにめげることなく、悲しい努力を毎度毎度繰り返されておりました・・・。
悲しい報せに向けて、精力的にお皿をつつくマビオさん。

マビオさんと私は、マンハッタンで会うときもそうなのだが、基本的には、スリー・ワン・ルールと言うのを設けている。つまり3回に1回は私が食事代を払うということ。3人なので、これはとても公平なルール。でも厳密には、4回に1回くらいしか出してないのだけど。

今回の旅行でも基本はスリー・ワンで行こうと合意。
すると3度目にあたったのは、昼食を食べ過ぎて、夜遅く軽食を食べたレストランだった。するとマビオさんが、「こりゃ、安すぎるからアカン」と大阪弁では言わなかったが、払わしてくれないので、じゃ替わりに翌日のランチを私が払うねと言うことになった。

ところが翌日行ったのは、今回の旅行中、最も高級なレストラン。「不公平やん!」と異議を唱えると、「どうしてもここはワシに払ってくれと主張するなら、払ってもいいぞなもし」と言うから、「どうしても払ってください」とお願いした。

ところが、こんな超高級レストランなのに(トイレの便座には電動で替わるビニールシートがあり、トイレの壁には、なんとデンタルフロスの自動ディスポーザーもある)、メニューを見たら、意外や意外、ニューヨークの普通のレストラン並みなのだ。物価が安いって素晴らしい。で、結局は私が払うと最後に申し出た。「そんなんやったら、シャンペン注文したのに」とマビオ。そうは問屋が卸さねぇ。

チカエも私も生まれて初めて見たデンタルフロスの自動ディスポーザー。レストランのロゴ入り。

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