2009年2月24日火曜日

猛烈シナコ

夜中にシナコが眠っている私を揺り起こし、
「ママ、ごめん。これにサインして。」
「・・・はぁ・・・」
「おねがい。サインして欲しいの」
「・・・ペンは・・・」
「これ、はい」

寝ぼけながら、寝たままの姿勢で何やら書類にサインする。
ちらりと時計を見たら、2時。こんな時間に起こすな!と思ったけれど、眠たすぎて怒る力もない。

そのまま朝になり、いつものごとくシナコは朝ごはんも食べず(アンパンを手に握って)、シャワーでぬれた髪のまま、走って出て行った。

晩御飯の時。
「で、あの紙は一体何やったん?」
「来年取る希望の授業」
「どんな授業取るの?」
「Advanced Calculus, AP English, AP Physics C, AP Pychology, AP European History, Honors French 5, コーラス、体育」

信じられん・・・。

日本の皆さんのために、APという授業を説明すると、一般的に授業内容は大学レベルとされる。だから既に基本レベルの授業を履修していないと取れない。また高校でAPの授業を取ったから、自動的に大学での履修が免除されるわけではなく、学年末に全米で行なわれる科目別のAPの試験を受けて、成績が5段階評価の5か4で初めて既履修と大学に認められる。

でも多くの高校生は、大学での履修免除が目的ではなく、いかに難しい授業を取ったかを受験の際に大学側にアピールするためにこれらの授業を取るのだ。

シナコが熱心なのは結構なのだが、今年もAPを4教科(Biology, Calculus BC, Government, Music Theory)とHonors American Literature, Honors French 4にコーラスと体育を取り、成績はなんとか維持してるものの、ものすごい宿題の山にクラブ活動で、端から見ててもホンマに大変。夜1時2時まで宿題やって、起きてこない。その割に週末ぐうたらで、日曜の夜になって慌てる。で、こっちもどうしてもヤイヤイ言ってしまう。

12年生になると、これに受験が加わる。なんでも、ささっとやる人なら、アメリカの受験なんてエッセイを書く以外に大してすることはなさそうだけど、ぐうたらなわが娘を思うと、どう考えても忙しすぎる。おまけに9月はクロスカントリーのキャプテンだそう。

勝手にアイツがすることなので、ヤイヤイ言わずに黙って見てればいいんでしょうけど・・・。なかなかそう言うわけには行かないのですよ。忙しすぎて(と言ういい訳)部屋は散らかりまくり、自分の部屋で勉強できない状態になり、居間で勉強する。結果として居間も散らかりまくる。宿題が多すぎて、犬の散歩に行けないとのたまう。アイツだけの問題で終わらないのだ!

「やめてよ。こんなの絶対無理。ちょっとAP減らせ!」
「もう出しちゃったもん」

えっ?! あのサインは、私が容認したってことなのか・・・。

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