2009年7月28日火曜日

痩身

コイオは、数ヶ月前から、会社の割引がきくとかでスポーツジムに通いだした。
週に少なくとも2回は、朝1時間早い電車に乗り、会社の近くのジムに行く。週末も家の近くのジムに行っている。

その前から、食事は制限していて、会社では昼食は食べていなかったはず。これはもう1年以上前からやっていたと思うが、あまり効果はなかった。そうそう、ご存知のようにその前には例のAlliにも挑戦していたのだった。

ジムに通いだしてからと言うもの、あれよ、あれよと見る間に痩せて行き、めちゃくちゃ「小さく」なった。本人は筋肉質になったと自慢しているが、端から見ると激痩せしているので、絶対会社では「あいつはガンらしい」と言う噂がたっているに違いない。実際、随分昔にダイエットした時にそんな噂がたったらしい。しばらく会わなかった得意先の人には、「はじめまして」と名刺を差し出されたとか。

確かこれは長女が生まれてしばらくした頃。コイオの太り具合のピーク時で、おへそがめちゃくちゃ深くなっていた。ダイエットを始め、家の周りを走ったり、ジムにも通っていた。冷蔵庫の上に「目標67キロ」と紙を貼り、実現した時には、「祝67キロ達成」の垂れ幕を天井から吊ってお祝いした。

サウジ時代もダイエットして痩せたし、私たちがオハイオにいる間も一時期かなりほっそりしていた。

痩せてくれるのはいいんだけど、その度に洋服がぶかぶかになって、新しい服を買ったり、古いものをリサイズしなければならない。それでその体型で留まってりゃいいものを、またジリジリと戻っていくから超不経済。

今回は学生以来の64キロになっているので、どの洋服もぶかぶかになっていて、全部買い替え。めちゃくちゃもったいない。今度こそ今の体重で留まっていてくれたらいいんだけど。(私的にはもう少しがっちりしていてもいいんじゃないか、と思うくらい細くなってる。)

コイオのこれまでの太り具合と激やせ振りをご覧入れます。
不公平だから、私が徐々にふくよかになっている様もご覧入れましょう。

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2009年7月

2009年7月26日日曜日

当店は責任を負いかねます

昨日、フリマ&アウトレットに出かけた帰りに、近くのギリシャ料理店で夕食を食べた。

不思議だったのは、メニューの一番下に、こんな注意書きが。(カウンターやテーブルの上で踊られる場合、当店は一切の責任を負いかねます)

更にお店の壁にも。
ギリシャ人って、酔うとお立ち台に上がりたくなるタイプなのかしら。

フロリダの蚊って性質が悪い。

先週の日曜日に、職場のエイミーさんに教えてもらったOceanographic Centerと言う所に行った。週末に行きたいところは行き尽くしてしまって、子供向けの場所なんだけど、とりあえず行って見ようかってことになったのだ。

小さなイケスに泳いでいる魚やエイを触ることが出来たり、中央にはたくさんお魚が泳いでいる海水の池がある。ホームページにはマナティーの写真も写っていたので、期待して行ったら、写真はマナティーの「像」だった・・・。ちょっとー、それって詐欺じゃないの。

ネイチャー・ウォークというマングローブの林の中を1.6マイル歩くコースがあった。短パンにTシャツ、ゴムゾウリと言う出で立ちの私たちを見て、入り口のオバサンが「蚊に気をつけてね」って言ったけど、今更どうしろって言うのさ。

コースに入って直ぐに、こりゃヤバイって気がついた。とにかく蚊がすぐに寄ってくるのだ。じっとしてたら刺されるから、滑稽なくらいに絶え間なく四肢を動かしながら歩いた、いや、走った。でも時々は写真も撮りたいから、ちょっぴり静止してしまう。

他の人は私よりももっとたくさん食われたいた。
だけど、どうやら痒さが違うみたい。私は13箇所噛まれたけど、とにかく痒い。みんなは直ぐに痒くなくなったみたい。

日本から、いかにも効きそうな「ムヒアルファEX」なるものを持参してきた人から、ムヒを奪い、すぐさま塗りたくった。

でもあまり効き目がなくて、どんどん腫れが広がっていく。刺された日は1.5センチくらいで、ツベルクリン反応でかろうじて陽性ってくらいだったのが、翌々日には3~4センチにまで広がっていて、「結核間違いなし」レベル。腫れて盛り上がって熱も持っていた。ムヒアルファEXも、効果は名前負け。

1週間経って、ようやくかゆみも収まり(ビール飲むとまた痒くなるんだけどさ)、跡も赤いところが5ミリくらいにまで小さくなった。ほっ。

と、気を抜いたら、昨日のフリマでまたやられた! 新たに4ヵ所。

痒いよ~!!

先週末、帰りに通った道。童話に出てくる木みたいでしょ。

シナコ in Paris

コイオが、とうとうシビレを切らせてシナコに電話した。

「この週末はヴァレリーとマリアは、郊外に住むヴァレリーの両親の家に行っていて、シナコ一人で留守番していた。ロンドンはマリアがママなしでは寝られないということで、結局行かなかったらしい。アリアンスフランセーズは面白くないと言ってる。なんかイマイチ元気そうじゃなかったから、お前も電話してみたら」というメールが昨日届いた。

元気じゃないんなら、電話なんかしたら余計に里心つくじゃん、とは思いつつ、とりあえず今朝電話を入れてみた。でも誰も出ない。

さっきヴァレリーから電話。

週末は、アルノーと一緒にトゥールドフランスの凱旋門でのゴールを見に行ったらしい。

「シナコって、トゥールドフランスが何だか知ってるの?」
「知ってるって言ってるよ。ね、XXも知ってるよね?」とシナコに選手の名前を挙げて聞いている。
「はーん。で、アルノーとは何語でしゃべってるの? どうせ英語でしょ?」

フランス語で「アルノー、シナコとは何語で話してるの?」
「Toujours Francais!」(いっつもフランス語)とアルノーの声。
「へー。で、私のフランス語と、シナコのフランス語、どっちが上手?」
「今は、シナコだねー」
「ふん。ま、そりゃ良かった。パリに行かせた甲斐があるってものだよ。で、アリアンス・フランセーズには楽しく通っているのかな?」
「楽しくは、なさそうだね。シナコに代わろうか?」
「うん」

「アリアンス・フランセーズ、面白くないの?」
「全然」
「何で? オジサン、オバサンばっかりなの?」
「うん、みんな20歳から40歳の人たちばっかり」
「そりゃ残念だ。ま、仕方ないな。午後はどうしてるの?」
「買い物に行ったり、家に帰ってパソコンしたり」

と言うことで、同年代の友達がいないのが面白くないみたい。今日はヴァレリーが従妹を紹介してくれて、その従妹と一緒にパーティーに出かけるらしい。

ま、ホームステイってのは、そんなものだから。必ずしもイベント尽くしじゃないし、自分の思うようには行かないし。きっと良い経験になるでしょう。

残念なのは、ヴァレリーと話す時は100%日本語で、マリアと話すのもヴァレリーに通訳してもらってるらしい。もっと頑張らんかい!

2009年7月25日土曜日

ここはどこ?





さて、ここは一体どこの国でしょう?

なんだかアフリカか南米のどこかの国に来たみたいに異国情緒たっぷりだけれど、実はこれはFt. Lauderdaleにあるフリーマーケット。仕事場のおじさんが、運動靴で行きなよと注意してくれたくらい、まぁ広かった(ビーサンで行ったけど)。外だけじゃなくて、かなり広い建物の中にもたくさん店があった。正直言って、あまりろくな物は売ってなかったけど。
洋服、楽器、香水、動物、紐(ザイル?)専門店に至るまで、ありとあらゆるお店があった。





ちょっとー、あんたたちの店は、ポリシーがなさ過ぎじゃないの?

おいおい、どこかの備蓄のトイレットペーパーをくすねて来たでしょ。
白昼堂々とアダルトビデオは買いにくいんじゃないか?
新品が全部1ドルだって。
こちらは何でも50セント。バーゲン品をあさっていた人が、手を止めてポーズをしてくれた。このショットの後、私も彼らに混じり、一緒に来た人のことをすっかり忘れて、しばし掘り出し物探しに没頭。子供の土産にアクセサリーをゲット。1ドル50セント也。

ねぇ、この下着、全然機能してないでしょ。
FBIってそう言う意味だったの・・・。右側のTシャツの方は、「両親は、大きくなったら何にでもなれるよって言っていたので、僕は大バカ野郎になりました」

そして何故か車の博物館とか称して、スポーツカーがたくさん置いてあった。
帰り際に気がついた。ここは夜はドライブイン・シアターになるのだ。なるほど、昼間はフリマで、夜はシアターと、土地を有効利用しているのね。
後ろにスクリーンが見えるでしょ。

それにしても、あの車の博物館は何だったんだ。よく訳のわからぬフリマでありました。

ウミガメ (3)

実はあの後、自分たちが目撃した母ウミガメの産卵場所にちゃんと杭が打ってあるかどうか、そして5月13日に産まれた卵はもうかえっている頃じゃないかと確かめたくて、再び浜辺に見に行った。

ところが・・・。5月13日の杭はそのまま。全く子ガメがかえった気配なし。
ひょっとかして、そのまま地中で腐っちゃったんじゃないのかね・・・。

母ウミガメを目撃したであろうと思われる付近には、ちゃんと杭が立っていた!
やっぱり、あの日、本当に卵を産んでいたんだ!

感激して、近づいてみると・・・。
何で日付が20日なの?

あ、もしかしたら、19日は日曜日だったから、パトロールの人は来なくて、発見が一日ずれちゃったのかな。うん、きっとそうだ。そうに違いない。

と、自分たちを納得させたんだけど、しばらくしたら、こんな杭を見つけてしまった。なんだ、やっぱり19日にもパトロールには来てたんだ・・・。産卵場所が波打ち際に近すぎて、カメの歩いた跡が消えちゃってわからなかったのかな。

うん、そうだ。多分、いや、絶対にそうだ。
と、自分を納得させながらも、ちょっぴり意気消沈。

電話

シナコからは、着きましたメール以来、全く音沙汰なし。
先週、ヴァレリーから「シナコがロンドンに行きたいって言うから、連れて行ってあげようと思うけど、親の同意書とかいるのかな? 何か制約はあるの?」と電話があった。

「なにー? ロンドンだと? そんなわがまま言ってるの? いいよ、行かなくて」
「いいの。私は連れて行けないけど、アルノーがマリアと一緒に車で連れて行くって言ってるから」

アルノーはヴァレリーの元彼で、マリアのお父さん。

「えー、わるいなー。制約はないんじゃない。パスポートさえあれば大丈夫と思うけど」
「そうか。イギリスはEUじゃないから、EU圏外に未成年を連れて行くときは、フランス人は親の同意書が必要なの。このまえ従妹を連れて行ったんだけど、必要だったから」
「車で行くの? なら、カレまで行ってだめだったら、そこで引き返してくれば。シナコに『対岸がイギリスですよ~』って見せとけばいいよ」

そんな会話をして、そのあと一瞬シナコに代わったけど、「元気です、楽しいです」(何故か、かしこまっている)くらいしか言ってなかった。20日からは語学学校のアリアンス・フランセーズに通いはじめているはずだけど、こっちも聞くのも忘れたし。

コイオの方が気になっているらしく、「シナコに何度かメールしてるのに、全く返事ないけど、そっちに何か言ってきてるか」って聞くけど、こっちも同じ。私も半ば忘れてたし。

家にいるキニコのほうには、長いこと家を空けている負い目があって、時々電話でご機嫌伺いをするんだけど、大抵は寝てるんだかなんだか、電話に出ないで、あとになってかかってくる。

「何の用事?」
「え、別に用事ないけど、どうしてるのかなって思って」
「何それ」
「いいやん、用事なくて電話しても。何か変わったことある?」
「別に」
「あっそ。花に水やってくれてる?」
「雨降ってる」
「あっそ。ジョダの散歩行ってる?」
「さっき行ってたから、電話にでなかったんじゃん」
「あっそ。じゃ、特にないなら・・・」
「ないよ」
「じゃーね、バイバイ」

と言った感じ。普段から用事もないのに電話で話す癖がないからこういうことになるのね。

まぁ考えてみたら、一昔前くらいまでは、私も親に用事もないのに電話するなんてことはなかった。まぁ、当時は電話代が比較にならないくらい高かったけど。無論親からもかかってこない。パリに住んでいた2年間でも、私の記憶にある限り、親から電話があったのはただの1回。滅多にかからない電話だから、受話器を取って父の声を聞いたときは、絶対に誰か死んだと思った。(実は得意先の娘がパリに行くから、面倒を見てやってくれ、ってことだった。)

私は電話より書くほうだし、母もそうだし、メール時代が到来するまでは、もっぱら手紙だったからな。母やアメリカのお母さんとの間で往復した手紙は、結構な数になる。

今でも電話よりはメールのほうが気楽な部分がある。これって子供のころから、ちょっと長電話すると、「なにをしょうもないことしゃべってるねん、早よ切れ」と父に言われて、用事がなくて電話するという癖がなくなってしまったからか。(と言って、長電話しませんってことじゃないのだけど。)

いずれにせよ、便りのないのは良い便りで、シナコもキニコも元気にやってるんでしょ。

2009年7月19日日曜日

ウミガメ (2)

じゃじゃじゃじゃーん!!!
とうとう見ました! ウミガメ!

昨夜は3時半に出発して、浜辺へ。
・・・しかし空には星が瞬いているんだけど、期待に反して月明かりはなく真っ暗闇。月の出の時間を誤ったか? はたまた雲の陰か?

しばらくすると暗闇に目も慣れて来たから、ビーチを歩きだした。5月13日の日付の杭の側まで行ったけれど、昨夜と様子は全然変わらない。卵、死んじゃったんだろうか? それにしても、今夜のこのビーチは人っ子一人いなくて、かなり怖い。

今夜は潮が満ちていて、海岸線がぐっと近くなっている。真っ暗だけれど、浜辺に打ち寄せる波は白く見える。しばらく行くと、

「ほら、あそこ!」
「どこ?」
「あの、波打ち際。黒い塊が見えない?」

目を凝らすと何やら黒い塊が波うち際に盛り上がっている。声を出さずに少しずつ近づくと、その塊がだんだん海のほうに向かっているのがわかる。

「カメだよね?」

5メートルほどまで近づいた時に、海の中に戻っていくカメだと言うことがはっきりわかったので、小さなペンライトで照らしてみた。産みに来たカメだったら、驚かせちゃいけないけど、もう海に半分体が入っているからいいよね? 甲羅がしっかり見えた。

海に帰って行ったカメが歩いた砂浜のほうを見ると、はっきりと歩いた跡がついている。そしてその先に卵を埋めたらしい跡が。あわててカメラを取り出して写真を撮った。満ち潮だったこともあるけど、かなり怠慢な母カメなのか、波打ち際から5メートルくらいの場所。

だって、このビーチで杭がある場所は主に2種類で、ひとつは砂浜と砂浜の端の中央あたり。ここだと波打ち際からは10メートルくらい。もう1箇所は浜辺の端に生える植物のすぐ手前。これ以上先にはカメは歩けない。ここまでだと20-30メートルはある。ここで孵った赤ちゃんカメは、海まで辿り着くには一苦労だろうと同情申し上げる。

で、私が撮った産卵場所の写真。
焦っていたので、近過ぎてこれじゃなんだかじぇんじぇんわからない。実はこの写真の右上のほうへずっと足跡が続いていたんだけど、カメラの腕前が良すぎて・・・。ま、いいや。とりあえず記念と言うことで。(なんとなく、お腹を引きずったような線が斜め上に延びていて、周りに足跡っぽいものが見えません?)

この後もっとカメがいないかと更に砂浜を北上。しばらく行くと再び海に入っていく黒い塊を目撃。今回は側に寄る前に海に姿が消えてしまった。

このころになってようやく月が雲の陰から姿を現した。呼び名はわからないけど、二日月くらいの細さ。(ネットで月の名前を探したけれど、満ちていく月の2日目は繊月とか二日月って言うらしいが、欠けていく月の方は新月の三十日月と26日目の有明月しか載ってなかった。)

この細い月の明かりでも自分がいる浜辺から月に向けて海の上を光の筋が伸びている。これを目印に子ガメは海に向かうのかなぁ。でもカメの背は低いから、こんなの見えるのかしらとしゃがんでみたら、子ガメでも砂浜のでこぼこで、盛り上がったところに乗れば、やっぱり光は見えそう。だけど雲で月が隠れてたらどうなん? 雨が降ってたらどうなのよ? やっぱり本能で海に向かっているのかなぁ。

1時間以上歩き回った末、残念ながらカメの赤ちゃんには出会えなかったけれど、お母さんウミガメを2匹も見られて感激した。しつこく海に見に通った甲斐がありました。

私のカメラの腕前が悪すぎたので、ネットから拝借した写真:ウミガメの足跡の解説。これと私の作品を照らし合わせると何となくわかってもらえるかなぁ。上の2枚は産卵に来たカメの跡。発信機が背中にはっつけてあるカメ。もっとデカイ発信機を背負わされた哀れなカメの写真もあった。これは産みに上がってきたけれど、人がいたからか、何かの理由で産まずに海に戻っていったカメの跡。こうなると卵は水中に産み落とされてしまう。

2009年7月18日土曜日

ウミガメ (1)

フロリダはアメリカで一番ウミガメが多く産卵に来る場所。過去は5種類のウミガメが見られたが、今ではKemp'sとHowksbillは殆ど見かけられなくなり、残るGreen、LeatherbackとLoggerheadの3種で約5万頭くらいいるそう。全てが保護の対象になっている。

Greenは体長が約1メートルで、毎年1000箇所で産卵する。

Leatherheadは最大級のウミガメで体長が2.4メートル。産卵は約200箇所。

最も数が多いのが体長90センチのLoggerheadで、毎年7万箇所で産卵。

ネットで調べたら、なかなか興味深い:
ウミガメのメスは2-3年に一度産卵する時期があるが、期間中に複数回卵を産む。Greenの場合は12日ごとに、1回につき約115個の卵を、3ヵ所から5箇所に産卵する。Loggerheadの場合は、2週間置きに4回~7回、1回につき100個~150個ほど産む。

でもこれらの卵の中で、実際にオトナに成長する亀は1000~10000個に一匹。産卵のピークは5月~7月で、産まれた卵は50日~65日で孵化するらしい。
生まれるカメの性別は周りの温度で決まるらしい。(爬虫類の中で全てのワニ、殆どのカメ、一部のトカゲがそうなんだって。)(卵を産みつけた巣はこんならしい)

で、そんなウミガメの大産卵場にいて、しかも産卵&孵化が真っ盛りのシーズンと聞いては、これを見に行かない手はない。てなわけで、先週からせっせとビーチに足を運び、母カメの産卵か、子ガメの孵化に出くわさないかと思っているのであるが・・・。

先週は、以前に行ったFort Lauderdaleへ昼間に偵察にでかけた。囲いをしてある場所には産卵日が書き込まれている。どうやって産卵日がわかるのか、いまだ謎なのだが、フロリダのある保護地区のブログでは、産卵に来たカメの足跡を翌朝見て・・・とかあったけど。またある写真では発信機を背に載せたカメの写真があったから、ひょっとしたらこの発信機を背負っているカメが産卵に戻ったらわかるようになっているのか。

Fort Lauderdaleの浜辺で、2箇所ほど5月の産卵日のものがあった。生まれるには少し早いけれど、もしかしたら・・・と期待して、その日の夜に再び浜辺へ。

ビーチのライフガードのお兄さんに、何時ごろに来たらカメが見られる?と尋ねたら、「真夜中過ぎてから。」そこで1時過ぎにビーチに戻った。

ところがこの一大観光地のビーチは眠らないのだ。街頭には黒いカバーがされているものの、夜の1時になっても回りの店には煌々と灯りがともり、音楽もうるさいし、ビーチ沿いをひっきりなしに走る車のヘッドライトがまぶしい。

月が明るくてビーチは良く見えたけれど、そもそも5月の半ばから後半に生まれた卵は少なかったし、産卵場所と産卵場所との間も離れていて、30分ほどビーチを歩いたけれど、何も収穫なし。

本当は浜辺にカメ・パトロールの人でもいて、あっちで生まれてるよとか産んでるよとか、情報がもらえるかと思ったけれど、ビーチには酔っ払いと若者しかいなかった・・・。

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そして昨日の夕方。ホテルの近くのビーチに探検に出かけた。すると、Ft. Lauderdaleのように囲いはないけれど、杭が打ってあり、そこに産卵の日付が書いてある。しかも3メートルから5メートル置きくらいの間隔で杭が並んでいる。中には5月13日、5月17日、5月20日・・・などの日付も見られる。こんな近くに、こんなにたくさんあったなんて。しかももういつ生まれてもおかしくないじゃないの。

と言うことで、先週はダメだった1時から、更に1時間遅らせて、午前2時にビーチへ。

ところが・・・。先週は月明かりがビーチを照らしてくれていたのに、お月様がない! 見渡す限り真っ暗闇なのだ。どうして? 雲もなく晴れているのに、月はどこに行ったの? 

本当に真っ暗なビーチを歩くのは少々怖かった。真っ暗で杭があった場所すらよく見えない。遠くで数人が懐中電灯を照らして集まっていた。何をしているのか、おそるおそる近づいてみると、大きなクーラーボックスを抱えて若者が数人歩いていた。出会いがしらに、「君たち、そっちに歩いていくなら、カメの赤ちゃんが生まれているから、気をつけてね」と言われ、「えっ、ほんと? どこ?」
「そっちに200フィートほど行った所。大きな穴があって、そこがぺこぺこ動いているよ」

ってことで、興奮して歩いて行ったのだけれど・・・。一体どっちの方向なのやら。あたりを歩き回ったけれど、それらしき穴が見つからない。だいたい200フィート(60メートル)ったって、その人の感覚の200フィートだし、方向もわからなかったし、歩けば歩くほどわからなくなった。おまけに真っ暗闇。

しばらく頑張ったけれど、退散する事にした。途中で仕事場のアメリカ人のオジサンが言っていたことを思い出した。「産卵や孵化には月明かりが関係しているらしい。月明かりを頼りに産みに浜辺に行ったり、海に戻るらしい。潮の満ち干も関係しているらしいよ。」

昨夜は陰も形も月が見えなかった。月が関係あるなら、月夜じゃない昨日は無理かもと思ったのだ。
それにしても、1週間前にあったお月様は何処へ? 

その謎は・・・。
月は1日ごとに1時間ずつ「月の出」が早くなるんだって!! 知らなかった!驚き。(なんで小学校の理科で教えてくれへんねん。)即ち、1週間前と今とでは月の出の時間が7時間もずれているのである。ネットで調べると、今夜の「月の出」は3時40分だそう。

ってことで、今夜は早寝して、3時過ぎに起きて、再度ウミガメ探しにビーチに繰り出すのであります。ウミガメの赤ちゃんが見られましたらお慰み!

Youtubeで見た子ガメの孵化。
http://video.google.com/videoplay?docid=-2621459491725871396