2008年9月15日月曜日

レッドソックス&ボストン

土曜日、レッドソックスの試合を見にボストンまで行ってきた。

日本に住む友達の友達が、ご夫婦でアメリカ旅行に来て、レッドソックスの試合を観戦しようと、チケットを購入したけれど、あいにくの雨で試合は延期。その埋め合わせ試合がこの土曜日だった。既に帰国した彼らから、友人がそのチケットを貰い受け、私たちに送ってくれた。

当初、松坂が見られるかも!と非常に興奮していた夫と私だったが、発表されたスケジュールを見ると投手はByrdとなっている。松坂は4日前の火曜日の登板になっている。が~ん!

そもそも野球に限らずスポーツ全般に興味のない私。現在の日本のプロ野球選手で、名前を挙げられる選手はゼロ。メジャーリーグでも、イチロー、松井、松坂止まり。オカジマに至っては、つい5日前まではオカザキだと思い込んでいたくらいである。

松坂が投げないと知って、急遽行く気が半減。ボストンまでは、スムーズに行って片道3時間。でも常に渋滞している。更に、ハリケーンアイク上陸寸前まで、ヒューストン出張だった夫が無事に帰って来られるか。はたまた帰ってきても、ボストン界隈の天気予報は雨になっているし。行けるのかなぁ、行きたくないなぁ・・・と言う思いがよぎる。

金曜日、夫は予定を変更して朝一のフライトでNYに戻った。土曜日、ちょっと曇っていはいたものの、お天気は持っていた。

しかし、レッドソックスの衣装に身を包んだファンで埋め尽くされた球場に足を一歩入れた途端、それまでの低いテンションから、一気にテンションが上がってしまった。わぁー楽しそう! 見上げると少し晴れ間も広がっている。席に着く前に、食べ物をゲットしようと見回した。生ビールのスタンドが目に入る。
「ビール飲もうか?」
「どうぞ」
夫の二つ返事に、更にテンションは上がる。(夫は自分があまり飲まないので、普通は私が飲むのを、ことあるごとに牽制するのだ。)

さぁて、試合が始まった。「誰も知らないから、面白くないかも」と、数日前に別の友達にメールで訴えたら、返信メールで有名選手をリストアップして解説してくれた。その名前だけを頭に叩き込んで来たら、おー、出てる、出てる。Pedroia, Ortiz, Lowell。他にも観客が着ているTシャツにプリントされた名前を見て、あの人も有名なのね、とミーハー心を満足させた。

レッドソックスはフロリダ・タンパベイと首位争いをしているため、観客も興奮しているし、球場も一杯。

でも、私の試合に対する興味はこれくらい。あとは他のところに興味がそそられる。デッドボールである選手が一塁へ。その時、電光掲示板に表示されたのは Hit by Pitch (投球により、ヒット)。へぇー、デッドボールって英語じゃなかったの?
フォアボールは、Base on balls(ボールで塁に出る)、送りバントは Sacrifice (犠牲)だし。犠牲フライは素直に Sacrifice Flyだったけど。

ボードに記されている略語や、バッターが塁に出た時に示される数字がさっぱりわからない。この辺はスポーツに通じている夫の方が早くも解明。ABはAt Batt。ある投手に対する、バッターの成績を示すときに、例えば AB 10, H 3, HR 1 なら、対戦10回、ヒット3回、ホームラン1回ってこと。またあるバッターが打った後、4→3 と表示されたら、二塁が取って、一塁へ送球って意味。1がピッチャー、2がキャッチャー、3が一塁、4が二塁・・・と言う順番らしい。

そんなことを面白がっていたら、「あ、ナイスキャッチ!」 思わず拍手!
「何やってるの?」と夫。
はっと我に返って見ると、キャッチしたのは対戦相手のトロント・ブルージェイズでないの。ひぇー! 何だか周りから白い目で見らているような気がする。恥ずかしいったらありゃしない。

さて、場内では売り子が様々なものを売りに来る。ホットドッグ、コットンキャンディー、ピーナツは勿論、ボストンだからクラムチャウダーまで。ちなみに、リーガルシーフーズ製。後でリーガルシーフーズに食べに行く予定にしていたのでチャウダーはパス。「ピーナッツ!!」と叫ぶ。

さも当然の様に、ピーナツの殻を座席の下に捨て始めると、夫が「この空き箱に入れたら」と言う。「これが普通なんだよ、ほら周りを見てよ!」と言ったものの、やっぱりばら撒くのは止めて、おとなしく空き箱へ。

話は脱線するけど、去年、ミネソタに仕事で行ったときに、ステーキ屋で食事をしたときのこと。テーブルの下や座席の周りは、ピーナツの殻だらけ。当然のように、ステーキが運ばれるまで、みんなでピーナツを食べ、殻を辺りに撒き散らした。そう言えばブログに載せようと、頼んで写真まで取ってもらったっけ。(写りがいまいちだった。)一緒に行ったのは、オハイオの人たちで、「ステーキ屋じゃこれが常識」って言ってたけど、NYのステーキ屋にはない光景。(らしい。まだ一度もNYでステーキ食べさせてもらってない!)

球場で買ったピーナツには、殻に塩がついていて、のどが渇く。「あーのどが渇いた・・・。」と漏らすと、「ビール買ってくれば」と天の声、に聞こえた夫の声。

そうなのです。日本の球場の売り子から当たり前に買えるビールが、ここでは買えないのであります。スタンドを下りて、売店まで行かないとだめなのです。理由はビールを買うに当たって、誰しも身分証明を提示しなくちゃいけないから。席が中ほどの場合は、ピーナツやホットドッグなら、売り子が商品を投げたり、他の客がリレーで手渡す。代金やつり銭もリレー。でも身分証明を投げたり、他人にリレーさせるって訳には行きませんからね。

さて、試合の途中、どこのゲームでも恒例のTake me out to the ball gameの曲が流れ、観客が一斉に歌いだす。(参考まで。http://jp.youtube.com/watch?v=umQVgv5foi4
7回の表が終わると、Seventh inning stretchがあって、観客は立ち上がってストレッチ。
そして藪から棒にSweet Carolineの歌がスピーカーから聞こえ、観客が一緒になって替え歌を歌う。
http://jp.youtube.com/watch?v=UBoWZPdPCoA

肝心の試合のほうはボコボコで、8対1で負け。それゆえ出番は少なかったけれど、でも数回はウェーブもやって来た。

てなわけで、試合結果は散々だったけれど、試合以外のところで大いに楽しんだわけです。

9回裏のツーアウトで、球場を後にした。1回35ドルの駐車場は、入れたときには、両サイドは真ん中に向かって車を2重並べて駐車させ、中央の3列は出口に向かって前後びっしり隙間なく駐車させていたので、こりゃ出す時に待たされるなぁと案じていたら、残った車がキチン整理して並べてあって、すぐさま出せる状態。これにはびっくり。

レッドソックスのホームグランドのFenwayは、都会の真ん中にある。周りには事務所やお店やガソリンスタンドがあるのだが、試合のある日は、これらの建物の空きスペースがことごとく駐車場に転じている。モービルもマクドナルドもバーガーキングも例に漏れず。1回につき35~45ドル。

次に目指すはリーガルシーフーズ・レストラン。ボストンに仕事で来る度に行っていて、夫にも味合わせてあげようと思ったわけだが、どうせ行くなら本店にしようと、ブラックベリーでグーグル検索。出てきた住所を、少し前にEbayでゲットしたポータブル・ナビのGarminに入力。

ところが着いて見ると、確かにリーガルシーフーズと書いてはあるけれど、なにやらフンイキが違う。車も1台しか停まってないし、周りは倉庫。目を凝らすと、品質管理センターって書いてある。グーグル検索で一番上に出たサイトの住所を、確認もせずに信じたのが馬鹿だった! でも中で働いていたおじさんが、一番近くの店舗を教えてくれた。一番古いお店はボストン側じゃなくてケンブリッジなんだって。

レストランに入る。何から何まで、これまで行ったお店と同じ。(当たり前か。)いつものようにロブスタービスク、夫はクラムチャウダーを注文。生牡蠣、ホタテ貝の貝柱のソテー、ココナッツ・シュリンプも。でもちょっと脂っこくてヘビーだった。一人白ワインも飲む。るんるん。

さて、今回のボストンへの旅には、実はもうひとつのハイライトがあったのです! 友達が無理やり?貸してくれた「青春歌年鑑」の69年~72年までのCDを、往復7時間ほどの道のりでずっと聞いていたのであります。勿論歌えるところは、全~部歌って。

69年は半分くらいだったのが、だんだんと歌える曲目が増えて、71年くらいになると、ほぼどの曲も歌える。それにしても不思議。少なくとも1番の歌詞は、メロディーが流れ出すと、つい口をついて出てくるのだ。と言うことで、往復路はカラオケ三昧でありました。あ、もち、夫は黙々と運転。

主な曲目をご紹介すると・・・
69年 白いブランコ、夜明けのスキャット、真夜中のギター、港町ブルース、フランシーヌの場合、いいじゃないの幸せならば、長崎は今日も雨だった
70年 黒ネコのタンゴ、京都の恋、圭子の夢は夜開く、老人と子供のポルカ、もう恋なのか、白い色は恋人の色
71年 私の城下町、知床旅情、また逢う日まで、花嫁、17歳、京都慕情、雨の御堂筋、空に太陽がある限り、あの素晴らしい愛をもう一度、戦争を知らない子供たち、翼をください、誰もいない海、水色の恋
72年 女の道、瀬戸の花嫁、ひとりじゃないの、喝采、太陽がくれた季節、夜明けの停車場、結婚しようよ、虹と雪のバラード、終着駅、せんせい、男の子女の子、どうにもとまらない

と言うことで、友達に友達の友達のチケットを送ってもらって、友達に試合解説してもらって、友達に借りたCDで道中も盛り上がって、本当に楽しいボストン旅行でありました。

帰って、夫が一言。
「あー、疲れた!お前、あんな歌ずっと歌ってて、疲れへん?」

4 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

全然野球に関心のない私ですが、西宮球場にオリックス対どこやら(ほら、覚えてない。ブーマーが出てた)の試合を、そしてその後西武対どこやら(またかいっ!)の試合を見たことがあります。
(めっちゃ、ローカルでしょ)

最近、ドライブ中や移動中のBGMはずっと『嵐』です。コンサートもめっちゃよかった~~。まぁ、ありがちなおばちゃん生活です。

シンガポール商人 さんのコメント...

ピーナッツの話だけど、シンガポールで有名なラッフルズホテルの2階にある「ロングバー」という酒屋でも、ピーナッツを食べたら殻を床に撒き散らします。木の床にピーナッツの殻がザクザクと落ちていて踏みつけるのが快感。とても楽しい気分になれますよ。ちなみにロングバーは有名なカクテルのシンガポールスリング発祥の酒屋です。メスシリンダー(って理科の実験で使ったのを覚えてますか?)のような細長ーいグラスでビールを飲むのもこの酒屋の名物です。シンガポールにお越しの際は是非お立ち寄り下さい。

匿名 さんのコメント...

ジョダ子さんが挙げられた曲目は、どれも知っている曲ばかり。私って、ホントはいくつなんでしょう?!

Jodako さんのコメント...

eriちゃん

甲子園も近かったし、父親はその昔甲子園球児だったし(一回戦で負けた)、高校野球は結構見たんですけれどね。そう言えば、高校生が子供に見え始めた頃から、あんまり見なくなったな・・・。

しかしどうして継続して同じ対象に興味を持っていらるのでしょう。テレビドラマも、DVDをまとめて借りて、一気観できるときはのめりこむのだけれど、毎週毎週忘れずに観るってなかなかできない。途中でどうでも良くなるのです。ああ、いつか何かのファンになってみたい。

シンガポール商人さん、

そりゃ、中国人だもん。ポイポイ捨てるのは得意技でしょう。レストランで、えびの殻や魚の骨を、口からテーブルにぺっぺと吐き出すのが普通なんだもん。

え、それとラッフルズに来るシンガポーリアンを一緒にするなって?

ああ、縁側に座って、スイカの種をぷっぷって吹き飛ばしながら食べていた昔が懐かしいなぁ。

Mayちゃん

そう言うのはずばり、若年寄って言うんですよ!