2009年5月16日土曜日

キニコの進路

キニコを迎えに行った帰路の車中でいきなり、9月からギャップイヤーを取ることに対する反対を私が口にして、半ば喧嘩になり、シェルドンも意心地が悪そうにしていたので、コイオが「後にせぃ」と言って、話はそのままになっていた。

その後キニコと話すにもアイツは毎日昼まで寝て、やおら起きて来たかと思ったら、「ニューへイブンのシェルドンの友達に会ってくる」「映画を見て来る」「買い物に行ってくる」「ホッチキスの湖でボートに乗ってくる」「マンハッタンに行ってくる」・・・と遊ぶのに忙しく、ゆっくり話す暇もない。

当初はシェルドンが日曜日の夜に帰るから、そのあとで話そうかと思っていたのだが、月曜からは仕事が入ってしまった。そこで一昨日、「ご飯食べたら、進路について話したいから」と一言。

「シンロって?」
「アンタが今後どうするかって話。どの大学に行くのか、ギャップイヤーをどうするか」

私の意見は、ギャップイヤーという発想そのものには反対じゃない。やりたことがあれば、1年学校を休学するのは構わない。ただし9月にはもう休学ししようかというのに、今の段階で具体的に何をするのか、それについて大学のほうはどうなっているのかが分らない。本来、同じ大学に籍を残しての休学であれば、教授やその他のスタッフと、ギャップイヤーの相談することもできる。ギャップイヤーでなくても、大学同士の交換留学を利用すると言うオプションだってあるはず。

ところがキニコの場合は、未だにどこの大学に行くか確定していない。あまりに不確定要素が多すぎる今はギャップイヤーを取るには問題があると感じる。休学するからには、随分前から、どの組織のどんなボランティアに参加するのかを決め、その組織と準備を進め(オリエンテーションがあったりする)、元参加者からも話を聞いたりする。お金がないからバイトをするという時間をもギャップイヤーに含むと言う考えは反対である。必要なお金は、普段のアルバイト代を貯金し、お年玉やクリスマスのお金やお小遣いをセーブして作るべき。それでも足りなければ、ママが貸してあげる。ちゃんと返してもらうけど。

キニコの意見は、こちらの大学では2年生で専門課程が始まる。専攻を宣言する前に、本当にその専攻で良いかどうか見極めるためにギャップイヤーを取る。9月からはフランスで仕事をしてお金を稼ぐ。後半は動物関連のボランティアをしたい。ほぼ99%トロント大学に行くつもりだが、決定はキャンパス訪問の後にしたい。トロント大学とは既に話をしていて、ギャップイヤーは取れるが、具体的な話は入学手続きを終えてからしか出来ないと言われている。

私の意見は、トロントに既に入学していて、既にギャップイヤーのことが現段階で具体化しているなら話は別だが、フランスで仕事をすると言っても、いまだ手続きも始めていない。加えてトロントに行くためにはビザの手続きも必要。余りに今後何がどうなるのかわからないことが多すぎる。専攻の話も、既にキニコはフランスと動物関連の勉強とのダブルメジャーとか言って、大体の方向性は決まっている。こちらの大学は専攻を宣言したからと言って、後に方向転換が出来ないわけではない。方向転換する際には、別途新たな単位が必要となる(=新たなお金も必要)場合があり、それに伴って卒業時期がずれこむ可能性があるだけで、日本のように教養課程を除いてイチからやり直しというわけではない。

「ママ、オールAだったら、ギャップイヤーのお金を出してもいいって言ってたよね?」

・・・確か、車の中で思わずそんなことを口走った記憶がある・・・。

「じゃ、わかった、9月はあきらめる」

と言うことで、案外素直に、9月のギャップイヤーの話はなくなりました。構えていたのに、あまりにあっさりで拍子抜け。こっちは色々頭をめぐらせて、友達からアドバイスもらったりしてたのにさ。「なんでもやらせてあげちゃうのはサポートしているようで甘やかしにもつながりかねない」と言われたのに、「オールAだったら全部出してあげる」なんて言ってしまって・・・。(でもキニコの場合のオールAっての不可能に等しいから。って、わざと簡単な授業ばっかり取ったらどうしよう。)

でも、まずはほっとしましたわ。

但しトロントに決まり、ノースカロライナ大学の可能性が消えてなくなってのは、ちょっぴり残念。だってノースカロライナだったら、仕事の可能性もありそうだったから、家賃も安いのでそこに自分のアパートを借りて私の住所をそこに移せば、仕事も時々あるだろうし、何より親が居住者になることで学費も半分以下になる・・・と、狸の皮算用してたんですけど。

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