2009年7月18日土曜日

ウミガメ (1)

フロリダはアメリカで一番ウミガメが多く産卵に来る場所。過去は5種類のウミガメが見られたが、今ではKemp'sとHowksbillは殆ど見かけられなくなり、残るGreen、LeatherbackとLoggerheadの3種で約5万頭くらいいるそう。全てが保護の対象になっている。

Greenは体長が約1メートルで、毎年1000箇所で産卵する。

Leatherheadは最大級のウミガメで体長が2.4メートル。産卵は約200箇所。

最も数が多いのが体長90センチのLoggerheadで、毎年7万箇所で産卵。

ネットで調べたら、なかなか興味深い:
ウミガメのメスは2-3年に一度産卵する時期があるが、期間中に複数回卵を産む。Greenの場合は12日ごとに、1回につき約115個の卵を、3ヵ所から5箇所に産卵する。Loggerheadの場合は、2週間置きに4回~7回、1回につき100個~150個ほど産む。

でもこれらの卵の中で、実際にオトナに成長する亀は1000~10000個に一匹。産卵のピークは5月~7月で、産まれた卵は50日~65日で孵化するらしい。
生まれるカメの性別は周りの温度で決まるらしい。(爬虫類の中で全てのワニ、殆どのカメ、一部のトカゲがそうなんだって。)(卵を産みつけた巣はこんならしい)

で、そんなウミガメの大産卵場にいて、しかも産卵&孵化が真っ盛りのシーズンと聞いては、これを見に行かない手はない。てなわけで、先週からせっせとビーチに足を運び、母カメの産卵か、子ガメの孵化に出くわさないかと思っているのであるが・・・。

先週は、以前に行ったFort Lauderdaleへ昼間に偵察にでかけた。囲いをしてある場所には産卵日が書き込まれている。どうやって産卵日がわかるのか、いまだ謎なのだが、フロリダのある保護地区のブログでは、産卵に来たカメの足跡を翌朝見て・・・とかあったけど。またある写真では発信機を背に載せたカメの写真があったから、ひょっとしたらこの発信機を背負っているカメが産卵に戻ったらわかるようになっているのか。

Fort Lauderdaleの浜辺で、2箇所ほど5月の産卵日のものがあった。生まれるには少し早いけれど、もしかしたら・・・と期待して、その日の夜に再び浜辺へ。

ビーチのライフガードのお兄さんに、何時ごろに来たらカメが見られる?と尋ねたら、「真夜中過ぎてから。」そこで1時過ぎにビーチに戻った。

ところがこの一大観光地のビーチは眠らないのだ。街頭には黒いカバーがされているものの、夜の1時になっても回りの店には煌々と灯りがともり、音楽もうるさいし、ビーチ沿いをひっきりなしに走る車のヘッドライトがまぶしい。

月が明るくてビーチは良く見えたけれど、そもそも5月の半ばから後半に生まれた卵は少なかったし、産卵場所と産卵場所との間も離れていて、30分ほどビーチを歩いたけれど、何も収穫なし。

本当は浜辺にカメ・パトロールの人でもいて、あっちで生まれてるよとか産んでるよとか、情報がもらえるかと思ったけれど、ビーチには酔っ払いと若者しかいなかった・・・。

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そして昨日の夕方。ホテルの近くのビーチに探検に出かけた。すると、Ft. Lauderdaleのように囲いはないけれど、杭が打ってあり、そこに産卵の日付が書いてある。しかも3メートルから5メートル置きくらいの間隔で杭が並んでいる。中には5月13日、5月17日、5月20日・・・などの日付も見られる。こんな近くに、こんなにたくさんあったなんて。しかももういつ生まれてもおかしくないじゃないの。

と言うことで、先週はダメだった1時から、更に1時間遅らせて、午前2時にビーチへ。

ところが・・・。先週は月明かりがビーチを照らしてくれていたのに、お月様がない! 見渡す限り真っ暗闇なのだ。どうして? 雲もなく晴れているのに、月はどこに行ったの? 

本当に真っ暗なビーチを歩くのは少々怖かった。真っ暗で杭があった場所すらよく見えない。遠くで数人が懐中電灯を照らして集まっていた。何をしているのか、おそるおそる近づいてみると、大きなクーラーボックスを抱えて若者が数人歩いていた。出会いがしらに、「君たち、そっちに歩いていくなら、カメの赤ちゃんが生まれているから、気をつけてね」と言われ、「えっ、ほんと? どこ?」
「そっちに200フィートほど行った所。大きな穴があって、そこがぺこぺこ動いているよ」

ってことで、興奮して歩いて行ったのだけれど・・・。一体どっちの方向なのやら。あたりを歩き回ったけれど、それらしき穴が見つからない。だいたい200フィート(60メートル)ったって、その人の感覚の200フィートだし、方向もわからなかったし、歩けば歩くほどわからなくなった。おまけに真っ暗闇。

しばらく頑張ったけれど、退散する事にした。途中で仕事場のアメリカ人のオジサンが言っていたことを思い出した。「産卵や孵化には月明かりが関係しているらしい。月明かりを頼りに産みに浜辺に行ったり、海に戻るらしい。潮の満ち干も関係しているらしいよ。」

昨夜は陰も形も月が見えなかった。月が関係あるなら、月夜じゃない昨日は無理かもと思ったのだ。
それにしても、1週間前にあったお月様は何処へ? 

その謎は・・・。
月は1日ごとに1時間ずつ「月の出」が早くなるんだって!! 知らなかった!驚き。(なんで小学校の理科で教えてくれへんねん。)即ち、1週間前と今とでは月の出の時間が7時間もずれているのである。ネットで調べると、今夜の「月の出」は3時40分だそう。

ってことで、今夜は早寝して、3時過ぎに起きて、再度ウミガメ探しにビーチに繰り出すのであります。ウミガメの赤ちゃんが見られましたらお慰み!

Youtubeで見た子ガメの孵化。
http://video.google.com/videoplay?docid=-2621459491725871396

1 件のコメント:

Shirokumausa さんのコメント...

え? ええっ、えええ?
月の出が毎日変わるって、知らなかった?
理科で教えなくったって(いや、絶対教えてますけどぉ)国語でやってるじゃない、立待月、居待月って。 ところで毎日“遅く”なりますよ。 だから十五夜(満月)の後、いつ出るのかな、って他って待ったり、待ちきれなくって座って(居る)待ったり、、、、
それはさておき、赤ちゃんガメ、見れると良いね。 ま、出稼ぎも延びた事だし、、、、でも次の満月までは無理か。
Good Luck!
くま