「キニコちゃんの大学はどうなったの?」と友達からメールがちょこちょこと届く。
その後をコネ通に書いたつもりだったけれど、「ニッポン、チャ、チャ、チャ」で書いたから読み飛ばされていたかも。
キニコは、自分の受験の一挙一動が、ママのブログで暴露されていると知ったら、めちゃくちゃ憤るに違いない。私としては、今のアメリカの大学事情が極端だと思うだけに、興味のある人や、将来的に子供をアメリカに進学させたいとか思っている人への情報となればと思って、書き綴っているのだが。だから、キニコに会っても、「知ってるよ、これこれだったんだってねぇ」なんて決して言わないでよ!
まずは、Early Decisionで申し込んだキニコの第一志望は、Deferred。つまり、今回は不合格でも合格でもなく、一般の受験者の合否を発表する4月に合わせて発表とのこと。
しかし、普通に考えて、EDで採りたいと願うほど優秀な学生でなかったってことは、たとえ4月に合格になったとしても、奨学金がたくさんオファーされるなんてことはあるまい。また、通常Deferredになった学生は不合格になる確率も高いらしい。
キニコのクラスメートでも、EDで申し込んで、Deferredになった子や、不合格になった子が結構いた。2年前のルームメートだった韓国人のエレン。学校でも毎年成績優秀で表彰されていて、プリンストンは確実と言われていたのに、スタンフォードをED受けて不合格。同じく成績優秀な香港と韓国とのハーフのステファニーはスタンフォードをDeferredに。ベッカもTuftsをDeferred。「あら、ベッカもDeferredで、よかったね」などと、心無い励ましの言葉を言ってしまったが、キニコは、「べつに」とクールを装っていた。(絶対、内心ほっとしてたと思う。)キニコの一番仲良しのジェナは、ダートマスに合格。エレンと一緒に我が家にちょくちょく泊まりに来ていた韓国人のキュリもコーネル大学に合格。
キニコは、私が友達の合否がどうなったかと、しつこく聞くと非常に嫌がる。でも知りたいもん。申し訳ないけど、どうしても週刊誌的興味が沸いてしまう。そして勝手にその合否の分析をしたくなってしまう。
たとえばエレンやステファニーの場合。西海岸にはアジア系がひしめいている。成績が優秀でも、人種による比率も、学校にしては重要な要素だから、優秀な生徒が多い韓国人や中国人では、さらに競争率が高くなると想像できる。またエレンもステファニーも成績は非常に優秀だけれど、キニコと同じく、課外活動での評価が弱いと思われる。エレンは、東海岸の高校の物理プロジェクトで優勝したチームのメンバーだったことがあったけれど、私が知っているのはそれくらい。比較的おとなしい子だから。
対してジェナは、女子アイスホッケーの選手で、今年は東海岸で優勝。この学校の女子は毎年いいところまで行く。ジェナは勿論、頭脳も明晰。特に数学が大得意。
だから、アメリカの場合は、成績が良いだけじゃだめなのだ。プラスアルファーがなければ。そのプラスアルファーは、スポーツだったり、ボランティア活動だったり、生徒会活動、各種コンテストで上位に入るなど。単にクラブ活動をやっているだけではだめで、その中での功績が重要視されるのである。
キニコの話に戻る。現在、願書を出しているのが11校! 「多すぎる!」と言ったら、本人は平均だと言う。オンラインで願書を出せてしまう昨今は、一人当たりの受験校数が増加傾向にある。さらに、申し込み無料なんて学校もたくさん出てきて、それが増加に拍車をかけている。生徒のほうは、クリックひとつで申し込めても、成績表などを送る学校のほうは、手間が増えて困っているらしい。
通常、1校あたりの受験料は50ドル~70ドル。11校も申し込んだから、軽く700ドル近くなる。加えてPROFILEやFAFSAなどの奨学金の査定料。これが申込料に加えて、結果を送付する1校ごとに料金がかかる。こういった費用だけでも馬鹿にならない。
進学アドバイザーの先生が、志望校を合格率に合わせてそれぞれ、Reach(ひょっとしたら), Match(妥当), Safety(滑り止め)の3段階に分け、Matchを多めに、他は少しにするように指導している。キニコの場合、冷やかしで受けるコロンビアはReachのさらに上を行くExtra Reach。つまり「逆立ちしても無理」。絶対に受かりっこないのだから、受験料払うだけ無駄だと思うのに。
11校の内訳は、公立が4校、私立が7校。授業料が一番高いのは、コロンビア。他の私学も決して安くはない。公立の学費も居住州なら安いけれど、州外となるとかなり高い。 11校を、わかりやすく表にしてみた。
大学名 公/私 合否確率 全米ランキング A学費 B寮費 A+B
コロンビア 私 × 9 37,000 9,100 46,100
JHU 私 △ 16 35,900 11,100 47,000
BC 私 △ 34 35,700 11,700 47,400
WM 公 △ 33 25,700 7,400 33,100
UM1 公 ○ 24 30,100 8,200 38,300
UM2 私 ○ 52 33,000 9,800 42,800
MG(カナダ)公 ○ - 15,000 8,300 23,300
BM 私(女) ○ 24 34,700 11,000 45,700
DC 私 ◎ 44 35,800 9,000 44,800
CU 私 ◎ 124 29,200 10,100 39,300
UConn 公 ◎ 64 8,800 8,850 17,650
長くなりそうなので、この続きはまた。
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