文庫本で3冊、しかも斜め読みできないぎっしりの文章で、読むのに時間がかかったけれど、一読の価値あり。かなりショックだった、と言うのが読後の感想。
世の中の常識人には既知のことだったのかもしれないけれど、中国の文革について「知識人や都会人が農民の生活を知るために地方に労働にやられた時期」くらいにしか理解してなかったので、本を読んでその実情を知って愕然とした。
文革に至る中国革命あたりの話は、私が生まれる以前の「昔のこと」であるから、心を揺さぶられることはなかった。ショックの元は、これが進行していたのが、私がのほほんと青春時代を過ごしていた際に、隣国でこんなことが起きていたと言うこと。しかも当時、全く知らずにいたと言うこと。
さらに今の中国の状態を思うに、対象が元通りに逆転しただけで、相変わらず一部の人間が権力を掌握し抑圧されている人々が存在する。中国3000年の歴史で、そうでなかった時代ってあったのだろうか。
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