2010年8月11日水曜日

Hot Potato Voice (3)

シナコさん、まだ臥せっております。

昨日の夕方には、熱もないのに、何故か吐き気をもよおしはじめた。
虫の息で、「ママぁ~、全然良くならないよぉ・・・ゲロも出た・・・」と訴える。
「薬が効くのは2-3日後って言われたでしょ」
「だって、もう3日目だもん・・・喉はもっと腫れてる・・・」
「とにかく、今は水分を取って、明日になっても良くなってなかったら、もう一度お医者さんに行こ」
「・・・え~、だって、飲んでも直ぐに吐いちゃうもん。もう2回も吐いた。さっき飲んだヨーグルトも出ちゃったよ・・・」
と死にそうな様子。

熱もないし、シナコはちょっと大げさのケがあるので、
「飲んだら吐くんだったら、いっぺんに飲まないで、少しずつ飲むこと。一口飲んで吐くようじゃだめだけど、そうじゃなければ吸収してるから大丈夫。ともかく、もうちょっと待って様子見たら」と言ってポカリスエットを渡して、放置していました。

しばらくすると、再びトイレで戻し始めた。
「もう、4回も吐いた・・・お願い、先生に電話して・・・」
と言うことで、先生に電話。

状況を説明すると、
「もう一晩、様子を見て、明日の午後2時になっても良くなっていなかったら電話してください」とのこと。

お医者さんにそう言われて素直にベッドに寝に行った。しばらくうなっていたけど、そのまま静かになったから寝たのでしょう。

今朝は起きてきて、昨日よりは元気そうだった。
日本製のふわふわのパンを買ってあった。食欲はあるらしく、喜んで食べたものの、
「食べれると思ったのに、やっぱり食べられない・・・」と断念。

クリームコーンでスープを作ってやったら、ボウルに1杯は食べられた。
大丈夫そうじゃん。

ところが2時過ぎ。
「ママァ~、やっぱり先生に電話して~・・・。喉はもっと腫れてる、熱もある・・・」

熱は38度。喉を見てみると、本当に左右の扁桃腺はピッタリと引っ付いて、下に三角形に小さく空洞が開いてるだけ。おまけに扁桃腺の上には白い膿?みたいな物が・・・。かなりグロイ。

直ぐにお医者さんに電話したものの、「折り返し先生からお電話します」と言われ、待つこと1時間。
その間のシナコのうるさいこと・・・。
結局、連れて来なさいと言われて、再びクリニックへ。

先生はシナコの喉を見て、
「やはりこれはMonoかもしれないので、テストをします」

「Monoって何?」とシナコに尋ねる。
「Mononucleo・・・だよ・・・ウィルス性で・・・・spleenが・・・・」

Hot potato voiceが悪化して、シナコの話すことが殆ど明瞭に聞き取れない。
モノ何だって? 脾臓がどうした??

そこでブラックベリーでMonoとvirusで引いてみた。

Mononucleosis
何だこれ?
更に、Mononucleosisと日本語というキーワードで引くと、あるサイトが検索された。

中身を読んでびっくり。
えー!? それって、やばいんじゃないの? 完治するのに最低4週間? 運動もできない? 無理をすると脾臓破裂!? 
・・・何々、欧米じゃ割りと普通に聞くビョーキ? 日本語じゃ「伝染性単核球症」? 
聞いたことねぇー。

私が読んだサイトはこちら。詳しくはこちらをどうぞ。
http://drivingstudyroom.blog71.fc2.com/?mode=m&no=9

「友達は、いっぱいなってるよ・・・」とシナコ。
え、そうなん?
唾液感染で(それゆえ「 キス病」という別名もあるそう)、キスしたり、食器類のシェアで簡単にうつるそうな。(シナコの場合は、完全に後者。太鼓判!)

えー、これから大学生活が始まるというのに、運動もできないとは・・・。
しばらく安静だってー。
困ったなぁ。

指先から血液を採取され、テスト。
再度、溶連菌のテストも。

10分後・・・
「モノも溶連菌もどちらも陰性でした!」との朗報。
胸をなでおろしました。

「やっぱり、扁桃腺炎みたいですね」

でも扁桃腺が腫れて喉がふさがりそうなので、抗生剤の注射と、炎症を抑えるコルチゾンというステロイド(副腎皮質ホルモン)の、2本の注射をお尻に打たれ、血液検査用の血液をシリンダーに3本抜かれ・・・、更に強い抗生剤を処方されて帰ってきました。

「明日になってもまだ腫れがひどかったら、もう一本コルチゾンの注射打ってあげるから来なさい」と先生。
「えっ、先生・・・コルチゾン、2日連続して打ってもいいんですか・・・」と看護婦さん。
「いいんだよ。扁桃腺が腫れて喉がふさがっている。完全にふさがったりしたら困るからね」
「そうなんですか・・・」

診療費だけで295ドル、血液検査の料金は別途。薬代は70ドル。
加えて、先日の225ドルに薬代45ドル・・・。
明日もコルチゾンの注射?
おーい、一体幾らになるんだ~。

帰りの車で、
「アルバイト先でもらってきた病気と思うけど、アンタの医療費だけで、アルバイト料なんて軽く飛んじゃうよ」とシナコにぼやいて、
(あれれ、似たようなセリフを聞いたことがある)と思って、思い出した。

私が高校1年生の時。
神戸は三宮のセンター街で、友達と一緒にビラ配りのアルバイトを2日間した。
その際、不特定多数の人たちに接触して・・・直後に急性結膜炎になった。
目医者に通うはめになり、
「アンタのバイト代よりも、お医者さんのほうが高くついたわ!」と母に言われたのでした。
血は争えないってか?

今回は、保険で全額戻ってくる(はず)だから、つくづく保険に入っていてよかったぁ~。

帰宅後、
「喉があまり痛くなくなった」と言って、いきなり食欲増進。

今夜はサンドイッチ(ツナ&コーンと、卵、きゅうりを各自パンの上に乗っけて食べるだけ)だったのだが、いきなりシナコも、リッツクラッカーにツナを載せて・・・・。

「幾らなんでもクラッカーはだめでしょ・・・」って言うのに、
「良くかんだら大丈夫」ともりもり食べてた。

注射には痛み止めは入っていなかったよな。
やっぱり気のせいなんじゃないの。
先生に大丈夫と言われて元気が出たんじゃ・・・。

4日間は自宅療養しなさいと言われて、バイトにも行けないので、
「じゃ、その間に絶対に荷造りしてね!」と言うと、
「ママ、安静にしなくちゃいけないんだよ・・・」

何が安静じゃ! 安静より荷造りが優先じゃ!

2 件のコメント:

ちえ さんのコメント...

そのMonoなんたらって言う単語、遥か昔、モントレーの学校時代に何かの授業の資料で見た覚えがある。でも、忘れてるよ、カンペキ。

母親業してると、ほんまに色んなことが起こって勉強になるよね。見習いたいものです。

シナコちゃん、はやく元気になるといいね。

Jodako さんのコメント...

勉強になるほどちゃんと理解して覚えてないんだよね…。
何で日本じゃ、どうして一般的に聞かない病気なのかなぁ?

ちょっと調べてみた。こんなことが書いてあったよ。

日本「においては2~3歳までに70%位が感染を受け、20歳代で90%以上が抗体を保有しているのに比して、欧米では生活習慣の違いなどにより、乳幼児期の感染は20%前後で、それに伴い若年青年層における抗体保有率も低く、伝染性単核症の発症は本邦より多いと考えられる」だって。

ふーん。日本人の多くは既に抗体を持ってるんだ…。