2008年12月18日木曜日

シナコと一悶着

昨日の朝のこと。
いつものようにシナコはなかなか起きてこない。目覚ましは延々と鳴っているのに、止める気配もない。
部屋へ行って、
「起きなさい! 6時15分だよ!」
「わかってる!」
「わかってるんだったら、ベッドから出なさい」
「うるさい、あっちへ行って」

しかし全然起きた気配がない。再び、
「6時20分だよ!まだ寝てる気?」
「わかってる! うるさい!」
「わかってるって言って、あとで全然知らなかったとか言うでしょ!」
「言わない。わかってるってば」
「寝過ごしたって、絶対送って行かないからね!」

やはり起きて来ない。
「いい加減にしなさい。6時25分になってるんだよ。まさか今からシャワー浴びたりしないでしょうね?」
「・・・浴びる」
「何考えてるの! 時間ないでしょ!」
「うるさい!」

そして6時半ごろになってシャワーを浴びている。信じられん。6時45分迄には家を出なければバスに間に合わないと言うのに。

だいたい、この前日も前の夜に宿題をしているうちに寝てしまって、最後まで終わっていなかったため、朝に少しだけやる時間が欲しくて、私を拝み倒し、「お小遣いから50ドル(=1か月分)払うなら」と言う交換条件で、送って行ったのだった。

前日から、これこれこういう事情で送って行ってくださいと言うのなら送ってあげるのだが、寝坊したら送って行くのでは、それを宛てにしてぎりぎりまで起きて来ないのではないかと思うのだ。

シナコの眠りの深さは、尋常では考えられないくらいの深さ。起こすと必ず寝ぼける。毎回、起こすのに本当に疲れる。いい加減に何とかできないと、一人暮らしを始めたらどうするんだ。きっと、頭のどこかで、寝てもいいという意識が働いているからだと思うのだが。

オハイオ時代も、託児所として利用していたYMCAから家までは車で2分の距離。ピックアップしてから家に着く迄の、わずか2分に寝てしまう。寝ても起きてくれるのならいいのだが、寝たら最後、起きない。車から降ろすのも大変で、毎回ピックアップした後は、家に着くまで、「寝ないでよ」「寝てないよね」と15秒ごとに確認する。うっかりすると寝てしまうのだ。

毎日のクラブ活動、週1回のボイスレッスン、2週に1回のボランティア、週1のピアノ、おまけに大量の宿題、と非常に忙しいのはわかる。でも難しい授業ばかり選んだのも自分だし、忙しくなるのは予想していたはず。それにギリギリまで宿題しないで、インターネットでテレビドラマを見てる。だから夜更かしして朝寝坊しても同情の余地なしなのだ。

濡れたままの髪で、ジャケットを着ずに手づかみで、寒空の下へ飛び出して行った。既に6時48分。前夜は雪だった。道路の雪は今朝は解けていたけれど、バスは早めに来たんじゃないかな・・・。

案の定、5分ほどして帰ってきた。玄関に立ち尽くしている。当然、私は知らん顔。

しばらくして、
「ねぇ、送って行ってくれない・・・?」
「行きません。あれだけ、うるさいとか言われて、誰が送って行くものですか」

「パパ、送って行ってくれない?」
「そんな時間ない」
「えー、送ってくれて、そのまま車で会社に行ったらいいじゃない」
「あほか」

「・・・ママ、送って行ってくれませんか?」
「嫌です」
「・・・え~、どうしたら送って行ってくれるの? 何か代わりにするから」
「結構です。何もして欲しいくないです」
「え~、何かして欲しいことあるでしょ? 何でもしますから」
「いいです。歩いて行けばいいでしょ。それか大通りを走ってるバスに乗るか」
「歩いたら40分かかっちゃう。バスは全然来ないし」
「ママは中学のとき毎日40分歩いてました」
「だって、今からじゃ遅刻するもん」
「遅刻すればいいじゃない。休んでもいいよ」
「休みたくない、行きたいもん。遅刻もしたくない」
「そうやって、ごちゃごちゃ言っている間に歩いて行けば」
「そんなの無理」

延々こんな会話が繰り返された。私は昨日と言う昨日は、絶対に送っていくもんか!とかなり頑なに頑張った。でも、シナコはとってもとってもシツコイのである。こっちがだんまりを決め込んでも、しつこくしつこく食らいついてくるのだ。これを20分も続けていると、本当にゲンナリしてしまう。

で、とうとう、
「わかった。じゃあ、送ってってあげるけど、本当にこれが最後だからね! もう2度と寝坊したからって送りません。今度からは歩いて行きなさい。そうでもしないと、学習しないんだよ! その旨、ちゃんと紙に書いて。書いたら連れて行ってあげる」

そこで、シナコが書いた一筆がこれ。



次は、すんなり歩いていきますように!

4 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

当てにしてるんだね。
うちの二男、最初に遅刻したのは小3の時でしたわ~。ご丁寧にわたくし、学校に
「本人が寝坊したので遅れていきます」って電話までしました。先生にはあきれられたけど。

そんな彼は高校3年間下宿してた間はなんとか学校には行っていた模様。さほど遅刻もしなかったみたいだし。ただ・・・近くのホテルにとまって送り迎えしたセンター試験の二日目・・・朝迎えに行ったら二度寝してた!親が迎えにくる(そしてこの時ばかりは絶対に起こしてもらえるとわかっている)とわかったらこれかいっ!とがっくり。

(こういうエピソードは二男にしかないところが・・・性格?!だよねぇ。同じ親から生まれているのになぜここまで違うんだか)

Jodako さんのコメント...

は~、我が家だけではなかったのね。これって二番目の性格?
私はこんなじゃなかったよ。って言っても、私は4人兄弟の2番目だから、一番下じゃないけど。
一人になれば、ちゃんとやるよね。いや、絶対痛い目にあって、それでしゃんとするんじゃないかな。
とにかく、今度から絶対に送らないぞ!
と思うんだけど、もしも外が零下10度とかだったら・・・。

匿名 さんのコメント...

Jです。
先日はご丁寧な返信ありがとうございました。
↑の記事を読んで、「なんとウチの馬鹿タレとま~るで一緒!!」と激しく同感しています。我が家の娘もねむり姫で、どこでも所かまわず、しかも呆れるくらいの速さで眠りに落ちます。でもって、やはり膨大な宿題に追われ(なぜかってぇーと同じく早くはじめりゃいい宿題をいらん事ばかりをしていて遅くなってから始めるからです)とーぜん、寝る時間が押してきます。朝は何度起こしても起きないし、「起きてる。」とか言いながらもベッドの中。しかもたちが悪く、やっと起きたとしても超機嫌が悪い!完全に逆ギレされて、「なんでママは朝早くから起きて弁当も作って、ご丁寧に起こしてあげているのにアナタにぶーぶーいわれなきゃならんの!」と毎日喧嘩です。眠いのはわかるけどだからって起きなきゃならない事実は変わらないんだから起きろよ!
うちの場合、バスなどの交通手段がないので毎日送り迎え地獄で私はその足でフルタイムの仕事をこなし、また夕方迎えに行っているのにそれが当然!と思っている事に腹が立つ立つ!こんな事をかれこれ15年もやってるんです。私も自分が高校生の頃は寒風吹きすさぶ中、極寒の日もまた直射日光バリバリ酷暑な日も片道1時間かけて自転車漕いで通っていました。しかも、弁当だって作ってた。なのになのにぃー。車に乗ったら当然また眠り、学校に着いたらまた起し、弁当箱だって朝になってから前日のを平気な顔して出す始末。因みに学校で使ったPEのウエアだって部屋に投げ出しっぱなし。(いくら言ってもです)育て方をまちがった・・・。泣
一度でいいから朝私が突然居なくなってて起きたら10時だった・・・。なんて体験をさせてやりたい!とにかく一度遅刻すりゃいいのよ。失敗しないとわからんのなら失敗すればいい。これからまだ長い人生一度くらい冷や汗かく失敗をしておいた方がまだましなんじゃないかと思うのです。

PS.アプライのその後ですが、1月1日が締め切りだというのに、一向に進まない。
とにかく何でもかんでもお尻に火がつかないと動かない性格なので「いつか酷い目に遭うよ」予告してます。「その時はどんなに頼まれようともママにはどーしてあげる事もできないからね 冷笑」
まったくイライラします!

Jodako さんのコメント...

なるほど、何処でも似たような風景なのですなぁ。しかし、Jさんのコメントを読んで、「そりゃ、甘いよ」と思い、方や自分を振り返ると、同じことをしている・・・。
端から見ると、やはり甘やかしているのですね。
アメリカのお母さんは、我が家の朝の情景を見ながら、「放っておけばいいのよ」といいます。「だって、余りにしつこくて、耐えられないんだもん」と私が答えたら、「じゃあ車に乗って出かけてしまえばいいの。いなくなれば、自分で何とかするでしょ」
なるほど、次こそは、この念書を取ったことだし、アイツの前から姿を消す事にします。
ちなみに我が家では洗濯は自分でするのですが(日本では外干しなので、私がやってましたが)、シナコはなかなかしないので、部屋は脱いだ服と、ファッションショーをした挙句着なかった服がいろんな場所にあり、物は出っ放し。本当に凄まじい。もうビョウキとしか思えません。片付けられない症候群かもしれません。一体誰に似たんだろう・・・。