2009年2月20日金曜日

シナコのお受験 

昨夜、シナコの高校で、大学進学に関する初めての説明会があった。(案内にも「キックオフ」ってあった。)

「そんなの、ママが聞いても仕方がないよ」と、キニコの時とは大違いで非常に後ろ向きな私。いや、別にシナコがどうでもいいって訳じゃないです。ただキニコの時に学習したの。親が一生懸命になったって、本人がやらなきゃ始まらない。だから今回は、かなり傍観者を決め込んでいる。

「だめ。みんな親が来るんだから!」と言われ、しぶしぶ出かける。

シナコの高校はマンモスなので、各学年が5つのハウスに別れた縦割り制。基本的に、主要な授業や先生はハウス単位。今回の説明会もシナコのハウスが対象。ハウスごとにカウンセラーやアドバイザーも設置されてる。

学校に着くと既に始まっていた。遅れて入って見渡すと、席がない。シナコは床に座ると言うが、そんなのやだ。一番前のど真ん中の席が空いていたので、私はそこに陣取る。話に耳を傾け始めて、おもむろに筆記具を取り出して一生懸命ノートを取った。

「いやいや」って言いながら、実は熱心じゃんって? だって、ブログに書けそうなネタが一杯だったんだもん。キニコの時にも同じような話を聞いたわけだけど、今になって、ホンマや!と思えることもたくさん。

アメリカの高校での説明会。ちょっと興味深いのではと、下記にメモした内容を列挙。これでちょっとこちらの大学受験に対する雰囲気や、親や学生の姿が思い浮かぶのでは。

*****

大学進学に対して取るべき親の態度:
1.子供にイニシャティブを取らせましょう
2.同じことを繰り返し言うのは2回まで! (「エッセイ書いたの?」「願書出したの?」 ちなみにキニコには30回くらいは言いましたっけ・・・)
3.親子の対立・言い争いは、受験にはつきもの。(ごもっともで)
4.不安は広がり易い。噂に流されない。(「XXちゃんはこんな授業を取っているそうよ」「XX君はこんなことをした」など)

どこの大学を選ぶかに当たって考慮すること:
1.場所。家の近く、遠く、他州、東海岸、西海岸、カナダ、ヨーロッパ・・・。
2.大学の規模。マンモス校、中規模、小規模。
3.立地:都市部、郊外、田舎

現在の進学状況:
1.全米には約2400の4年生大学がある (日本の4年生大学は約790校)
2.シナコの高校の大学進学率70% (全米では高校卒業者が70%、うち4年生大学進学者は32%、日本の進学率は47%)
3.シナコの学校の生徒が受けるのは25-30校に集中する (ここで、笑いが)
4.景気の影響で、コネチカット大のストアズキャンパスの競争率が非常に高くなる予想

合格するために重要なこと:
1.成績。特に各学年の「2学期」の成績が重要。1学期と比較して向上しているかを見る。
2.成績の傾向。9,10年生はもう過ぎてしまったこと。右も左もわからなかった9年生の時の成績は悪くても仕方がない。大学側は11、12年生での伸びを見る。上向きなら良い。
3.履修科目。これは非常に重要。大学側は履修科目の難易度から、どれくらい努力家かを見ている。12年生の選択科目は厳選すること。
4.課外活動。今からでも遅くない。何でもやってみる。ただ、誰でもが課外活動が出来るわけではない。家事や兄弟の世話をしている、アルバイトをしているなども、立派な活動。全て書くこと。
5.作文。大学側から出される作文の傾向は次の3つ:(A)自分自身について (B)なぜこの大学を志望するか (C)独創的な題材(もし動物に生まれるとしたら何が良いか・・・とか)
作文については、XX先生がアドバイスしてくれるので、書いたら見せに行きましょう。(どこの高校でもこう言うことをしているなら、文章の上手下手は関係なくて、中味のユニークさだけが勝負ってこと?)

キャンパス訪問と面接:
1.訪問には「正式」と「非正式」の2種類がある。つまり大学側が準備する説明会やツアーに参加する形式と、ふらっとキャンパスに寄る方法。どちらでもいいので、できるだけ多くの大学に行きましょう。近くまで行く用があるときなどに寄って、食堂でご飯を食べたり、学生新聞を持ち帰るのも良い。
2.訪問後は、必ず得た情報や感想は書き留めること。(コレ、重要。だって、すぐに何が何処だったか混乱してしまった・・・)
3.訪問後の感想は、親が先に口にするのはやめ、まず、子供の意見を聞きましょう(反省・・・)
4.最近は面接を取りやめた大学が多いが、もし面接を行なっている場合は、積極的に面接を受けましょう。受験すると決めていない段階でも、訪問時に面接が受けられるのなら受ける。再び面接だけのために行くのは手間だし、「面接を受けたと言うことは、わが校に興味があるな」と、選考の際に優先される傾向にある。 

早期受験の種類(大学により採用しているタイプが違う):
1.Early Decision (1校のみ受験。受かったら行かねばならない。)
2.Early Action (複数受けられる。受かっても行かなくて良い)
3.Early Action Single Choice (1校しか受けられない。受かっても行かなくて良い)
4.Rolling Decision (随時出願。受験後約6週間で結果発表)

志望校リストの作成:
興味のある15~20校を選んで、詳しくリサーチ。それぞれを3種類に分類。(括弧はキニコの学校での呼び名)
1.Reach (Reach)
2.Target (Match) 
3.Likely (Safety)

奨学金:
奨学金には、成績によるメリットスカラーシップと、家庭の経済事情によるファイナンシャルエイドの2通りがある。メリットの対象となる条件を公表している大学もある。私大のファイナンシャルエイドの場合は、厳密に収入だけで線引きされない、グレーな部分がある。担当者のさじ加減ひとつのことも多い。(これ、ほんと。だから簡単に諦めず、食い下がるともらえたりすることも。)

SATとACT:
SATは、過去のスコアも含めて全が大学に送られていたが、科目ごとに良いテスト結果だけを選んで送ることが可能になると言う話がある。大学側が反対するかもしれないので、どうなるかは不明。(へー、そう言う話があるの。)
何回も受けているうちに、どんどん成績が上がるというものではないので、これだけに時間を費やすのは無駄。(キニコの学校では基本的に2回。3回が限度としていた。)
ACTでもSATでも、どちらでも結果はあまり変わらないが、ACTにはSATにないScienceが含まれて4教科なので、数学が苦手な人は、数学の得点配分が小さくなるACTを受けるのは良いかも。(なるほど)

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