バールミツバ、なんて聞きなれない名前でしょ。
何人かユダヤ人の知人がいるから、少しは聞き知っていたものの、実際に「体験」したのはこれが初めて。体験ったって、したのは私じゃなくて、シナコですけど。(さすが、オハイオではない体験。)
バールミツバは、13歳で行なわれる、ユダヤ教の男子の成人のお祝い。日本で言えば元服かな。これに対して、女の子のためのお祝いはバットミツバと呼ばれ、12歳で行なう。日本で言えば13参りかな。そもそもユダヤ教もイスラム教徒同じ土地を発祥の地としているため、男尊女卑的な伝統があるため(これらの宗教に限らず、古来からどこでも基本的には男尊女卑だけど)、バットミツバのお祝いを大々的に行なうのは、アメリカのユダヤ人の間での話らしい。
ユダヤ教に関して、興味ある方は、この方のウェブサイトをご覧下あれ。ユダヤ教に改宗されたスカースデールというグリニッチに近いNY州の町に住む日本人の女性のサイト。バールミツバについて詳しく調べようと検索していて見つけたサイト。勉強になります。
http://www.scarsdalemura-kara.com/
さて、シナコは、のたまう。「バールミツバのための、ドレスを買わなくちゃ! その後すぐにコーラスのグループでのフォーマルディナーもあるし、クリスマスダンスパーティーもあるから、いいでしょ?」
ドレスを買いに行ったのが、バールミツバが行なわれた土曜日の昼間。近くの店を何軒もはしごして、数時間かけてようやくシナコのサイズにあう洋服を買った。私が誕生日に、夫とシナコからもらったギフトカードを使って! ま、出費はゼロってことで、いいんだけどね。
さて、何をプレゼントに持っていくか? シナコ曰く、「みんな、お金をあげるんだって。」
「幾ら?」
「100ドルくらい」
「え~?! 100ドルも!友達の、しかも弟でしょ? 多すぎるよ!」
しかし、前日にシナコのお友達に会ったときに聞いてみた。
「いくら持っていくの?」
「あの子のお家には、〇〇コンサートにも連れて行ってもらったし、あれも何百ドルかしてたと思うし、108ドル。18の倍数がユダヤ教では、縁起のいい数字なの。」
「あなたもユダヤ人?」
「私はハーフ。お父さんはユダヤ人。でも、お父さんはバールミツバはしてないって。」
100ドル以上も・・・。子供のお付き合いで100ドルというのは法外。しかし、確かにシナコもそのコンサートには連れて行ってもらってる。こっちの常識もわからないし、どうしたものか。
結局、判断は夫に任せた。
無論、横並びの108ドル。
夕方5時。会場へは地図を見ながら行った。シナコを降ろしたところは、カントリークラブの中にあるホテルの前だった。ストレッチリムジンが停まり、その他の車から降りてくる人も、一様に正装している。さながら結婚式の披露宴みたい。
そうなんだ。きっと、バールミツバは、結婚式に匹敵する重要性を帯びているのだ。そう思うと、108ドルも妥当な額に思えてきた・・・。
10時に再びシナコを迎えに行った。さながら引き出物のごとく、大きな紙袋を持ち、中には写真を合成した額が2つ。パーティー会場に、業者が来ていて、子供たちの写真をお土産に撮ってくれたんだって。
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