2010年8月12日木曜日

病気と言葉

下で書いた溶連菌に関して友達がからコメントがあり、再び色々と調べてかなり良くわかりました。

そもそも私が「溶連菌」と言う言葉を知ったのが、浦安に住んでいたキニコが2歳くらいの頃。マンションの上の階の幼稚園の男の子の喉に白い斑点が出て、めちゃくちゃ喉が痛くて高熱を出したときに、「ヨウレンキンだったのよ~」とそこの奥さんが言っていたから。

以降、キニコも私も同じくめっちゃくちゃ喉が痛くて白い斑点が出るビョーキになり、医者へかかると「ヨウレンキン」ですね、と言われ、なるほど、これはヨウレンキンなる病気かと再確認したわけです。

ほどなくサウジアラビアへ移り住み、strep throatなるものに、いずこの子供たちもかかり、幼稚園でも、XXちゃんはstrep throatらしいなどと言う会話を交わし、これぞまさに日本語で言う「ヨウレンキン」也(その頃には既に溶連菌と言う漢字も知っておりましたよ)と思っていたのです。もしかしたら、わが子もサウジでstrep throatをやったかも知れません。

と言うことで、私の頭の中では、strep throat = 溶連菌という等式が成り立っておりました。

で、先日のブログを書いていて、何故か突如として改めて思ったわけです。

「溶連菌」ちゅうのは、菌の名前であって病名じゃないよな・・・。
あれれ、私はstrep throat = 溶連菌と信じ込んでいたけど、辞書引いたわけでもないよな。
ホンマに正しいんやろうか・・・。

私の電子辞書はマンハッタンでバッグを盗まれて以来ないので、こんな時、頼りにするのはALCのオンライン辞書である英辞郎。

英辞郎でstrep throatを引いてみると、あれれ、先に書いた「連鎖球菌性咽頭炎」となっているではありませんか! それで一瞬、私が誤まって覚えていたのかと、慌てて調べたら(今となっては、アルコールも入っていたから、どこのサイトを見たのかよく分らないのですが(アハハ))、どうやら誤りではないと言うことで、昨日のブログを書いたのですよね。

で、友達からコメントがあって、再度いろいろ調べて見ました。
結果は目からウロコ。

溶連菌とは、正式にはA群β-血性鎖球と言い、これを略して溶連菌だったんですねー。つまり連鎖球菌の一種で、別名、化膿連鎖球菌とも言うそうです。

症状としては、大抵は喉や口に関連し、
(1)咽頭炎・扁桃腺炎・・・発熱(90%以上)、のどが痛い、のどが赤い、扁桃腺に白いものがつく。
(2)口蓋の点状紅斑・点状出血斑・・・口蓋垂(のどちんこ)を、中心に赤い小さな点状の出血斑が認められる
(3)イチゴ舌・・・舌の表面が、イチゴの表面のようになることがある(発病2~4日目)

なのですが、それ以外にも、

(4)全身発疹・・・顔や股のところに、小さい赤い発疹が多数出現(発病1~2日目)、かゆみを伴うことも(猩紅熱)
(5)皮膚落屑・・・いろいろな症状が消えた後(5~6日目以降)に手や足の指先から皮がめくれる
(6)その他の症状・・・頭痛・だるさなどの発熱に伴う症状。咳・鼻水などの一般的なかぜの症状は、他の感染症に較べると少ない。嘔吐を伴うことはある
だそうです。

更に「strep throat 、溶連菌」で検索すると、アメリカで開業している日本のクリニックのサイトなどに、「STREP THROAT(溶連菌感染による扁桃腺炎」とありました。

日本の友達にも尋ねてみましたが、やはり私の時と同じで、お医者さんに行くと、「溶連菌ですね~」と診断されるようです。

ってことで、まるっきり言葉だけの話ですが、英語のstrep throatは、ヨウレンキンで良いようであります。ま、正しくは溶連菌感染による咽頭炎もしくは扁桃腺炎ですが、普通は溶連菌でOK。(どうも言葉が気になる因果な商売なもんで・・・。)


更に、日本じゃ殆ど聞いたことがないにもかかわらず、アメリカじゃぁ誰でも知っているMono (mononucleosis =伝染性単核球症、伝染性単核症、感染性単球増加症など、色んな日本語あり)、についても、もうちょっとだけ調べてみました。イギリス英語では、glandular fever (腺熱)だそうです。するとこんな記載(抜粋)がありました:

「ヘルペスウイルス属のEBV = Epstein-Barr Virusによる感染症。思春期から若年青年層に好発し、EBVの初感染によっておこる。主な感染経路はEBVを含む唾液を介した感染であるためkissing diseaseとも呼ばれている、乳幼児期に初感染をうけた場合は不顕性感染であることが多いが、思春期以降に感染した場合にを発症することが多い。発病から4-8日目が最も高熱で、以後は徐徐に下がって来る。肝機能障害、脾臓腫脹、肝臓腫脹を認めることがある。脾臓の破裂が伝染性単核球症の患者の死因となることがまれにあるため、脾臓の破裂を防ぐため、おなかに圧力や衝撃がかかるようなこと(重いものを持ち上げたり,体がぶつかるようなスポーツ)は発病後2ヶ月は避けたほうが良い。伝染性単核症の症状は、通常、1,2ヶ月で消失する。

 我が国においては2~3歳までに70%位が感染を受け、20歳代で90%以上が抗体を保有しているのに比して、欧米では生活習慣の違いなどにより、乳幼児期の感染は20%前後で、それに伴い若年青年層における抗体保有率も低く、伝染性単核症の発症は本邦より多いと考えられる。ひとたび宿主に感染すると一生その宿主に潜伏感染し、免疫抑制状態下で再活性化する性質を有する。感染してから症状が出現するまでの期間である潜伏期間は,4-6週間である。」

なーるほど。
何故か日本人は幼少期に発病することなく感染して、既に抗体を身体に持っているため、発症することがほとんどないんですね。だから、この病名を日本では殆ど聞かないんだ。

上記には「生活習慣により」ってあるけど、どんな生活習慣なんだろ?
どう考えても、欧米人より日本人のほうが、家族を含め他人とキスする習慣は少ないのに。日本人の方が家庭内で食器をシェアしたりする頻度が高いのかなぁ~。


さらに、病気言葉ついでに、先の「hot potato voice」についでですが、私の敬愛する先輩のうちの1人、とぉーっても優秀な通訳で、バイリンガル率100%である人が、「hot potato voiceなんて聞いたこともない!」と言っていたので・・・、なーんだ、知らなくて当然じゃん!と胸をなでおろしたのであります。


このビョーキ・シリーズの締めくくりとして、今夜夕食時に(優しい母は、シナコの好物のきつねうどんを作ってあげたのですよ!)、シナコが、
「明日、友達が大学に向けて出発するんだけど、見送りに行きたい。行ってもいい?」
「は? 見送りだとぉ? アンタ、安静でしょうが。見送る時間があれば、荷造りでもせい!」
「えー、だって、もう会えないんだよ」
「会えないたって、今生の別れじゃあるまいし。友達の方だって、そんなに会いたきゃ、向こうからアンタに会いに来るでしょ」
「皆で見送るんだよ、2時間くらいで帰るから」
「2時間? とんでもない。30分で帰るちゅうなら話はわかるけど。それに、ママは忙しいから送ってなんか行けないよ!」
「ここから30分はかかるところだもん・・・。じゃあ、1時間。友達に迎えに来てもらう」
「ならん! 荷造りが今夜中にできてりゃ、幾ら行ってもらっても結構。今夜一睡もしないで荷造りでもしたら? そいで、また熱が出たって知らないからね。ママは荷造りさえ出来てたら、文句なし!」
「え、私の健康より、荷造りの方が大切ってことなの!?」
「あったり前じゃん!」

そして、母は「メス犬」呼ばわりされました。

だけど、娘の健康より荷造りの方が重要って言うのは、世間の常識じゃんね!?
ったく、世間がわかっていない馬鹿娘であります。

シナコ、大学へ旅立つまであと8日!!!

3 件のコメント:

eri さんのコメント...

最近きかないけど、「猩紅(しょうこう)熱」も溶連菌の一種だよ。あと、溶連菌の中にはものすごい悪者もいて、運悪くそれに感染すると2日以内だっけ?かに命を落とすのも。
つばを飲み込んでも飛び上がるほどいたいよね、溶連菌感染症。息子と一緒に大の大人がかかりました・・・

あ、もちろん、荷造り最優先!

eri さんのコメント...

もう一回読み返したら、猩紅熱、って書いてたね。読み落としてた、ごめんなさい。

Jodako さんのコメント...

私も他人が書いたのをコピペしただけなので、良く理解していたわけじゃないの。それにしても、いろいろ症状があるんだね。

連鎖球菌は、化膿止めの軟膏の説明で読んだ気がして、調べたら、あったよ。同じ菌の仲間でも、いろいろあるんだな~。

シナコの荷造りは、ナメクジよりのろい。タイムマネージメントが全然出来ないから、大学に入って寮暮らしをして、骨身にしみて改善するだろうか…。それとも三つ子の魂百までだろうか…。