2009年1月21日水曜日

就任演説

昨夜になってようやく演説の原稿がネットで入手できた。今朝の新聞にも全文が掲載されていた。

それを読むにつけ、ほんまに心に響く、鼓舞される、ええ内容やなぁと改めて感じる。

オバマ大統領は、就任演説の中で世界に向けたメッセージを盛り込んだ初めての大統領だったそうだ。外国人の私が心を打たれた理由のひとつはそう言うことにもあったのだろう。

演説と言うものは往々にして美辞麗句が並び、リップサービスに過ぎないことも多い中で、彼のスピーチには信念が込められていた。この信念が、様々な勢力や圧力に捻じ曲げられることもあるのだろうけれど、どうか出来るだけたくさん具現化して欲しい。(そうなったら、市民権取ろうかな、とさえ思う。)

去り行く人を悪く言うのはいいことじゃないけれど、ブッシュはどんな気持ちであのスピーチを聞いていたのだろう。いや、きっと何も感じていなかったに違いない。

ブッシュのことは大嫌いだけれど、ひとつだけスゴイと思えることがある。それはどれだけ非難されようと、罵倒されようと、決して動じないこと。私なんか靴を投げられたら、きっと精神衰弱で寝込むと思う。きっと彼は、誤って車で人を跳ねて殺したとしても、その夜はぐっすり眠れる、そんな人に違いない。それを精神力と言うのか、回路がどっかで切れているのかはわからないけど。

昨日の株式は、これまでの大統領就任日の中で最大の下げ幅だった。オバマ大統領になって、企業への規制が始まることを予想しての不安を反映したのじゃないかと思う。(素人の読みだから、よくわからないけど。)でも、私はそうなればと歓迎する。

富は分配されるべき。一人の億万長者や企業をさらに肥やせば、シャンパングラスのピラミッドのように、雫は徐々に下に垂れて、結局は平等に行き渡る、と言うのがこれまでの市場至上主義、企業擁護の考え方だった。でも実際にはそんな事は起きない。だって一番上のシャンパングラスは、一番下のシャンパングラスの数千倍の大きさなのだ。え、それじゃあ上の大きなグラスは支えられない? そんなことはない。莫大な開発費を投じて、特殊な樹脂で作られた特別仕様の超軽量グラスだから、ちゃんと乗っているのだ。そして更に容量を増やすべく、日夜努力が重ねられている。つまり富むものは更に富み、貧しいものはいつまで経っても下支えから脱することが出来ない、そんな構図なのだと思う。

再び庶民もアメリカンドリームが夢見れるようになればいいのになぁ。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

あのスピーチは27歳のライターと共に書かれたと聞いて、驚きました。West Wingを見て以来、なんて面白そうな仕事なんだろうと思っているんですが、私がやれるわけないですね(笑)。
私も、やっとブッシュから交代になって、すごくうれしかったです。これまでのブッシュ政権から引きずってきているものがいろいろあって、そう簡単にはひっくりかえらないことも多いとは思いますが、やっぱり期待してしまいます。

うちの子いわく、「じゃ、あたしが初のプエルトリカン/日本人のMIXの大統領になる!」だそうです。頼もしいかぎり(爆)

Jodako さんのコメント...

ひょっとしたら、まだ「初の女性大統領」であるかもよ。カイリが就任するときは、是非オバちゃんもプラットフォーム席に呼んでね。でっかいリボンのついたお帽子被って行こうかなぁ。その時の歌手は、ジェロで演歌かなぁ。