2010年6月12日土曜日

サウジ徒然記 Vol.2

前任者と比べて文章に知性が光らへんとの噂もありますが…。

それはさて置き、びっくりと言えば、先日の我が家のハッジ旅行。<ハッジとはメッカ巡礼のこと。この時期、サウジは祝日でお休みとなる。> 大方の日本人の皆さんが、豪勢に海外へお出かけになった中、私たちは寂しくアル・ジュベイルへ。<アル・ジュベイルは、アラビア湾沿いのローカルなリゾート地。>

それでもプライベートビーチで家族で泳げると聞いてたんで、勝手にサウジとちゃうところをイメージしてたんやけど、大きな勘違い。

夫は私の旅行鞄の中から、ショートパンツやノースリーブが出てきたのを見て「あほか」の一言。実際、ホテルのロビーでショートパンツでいたら。「マダム、ベリーショート」と注意を受けた。(ほんまは、背ぇ低いって言われんたんかな(笑))

いつもは欧米人でにぎわっているはずのこのホテルも、ハッジのこの時期はサウジーで一杯。(それもここだけの話、あんましリッチそうでないところの。やっぱしお金があったら、海外行くわ)。

ところがこれが意外に楽しかった。普段身近に接することのない彼らを目の前で観察できて、私は大満足。

特にビーチでの彼らの様子は特筆に価する。私は彼らを5つのカテゴリーに分けた。

第1のカテゴリーは純正統派。トーブ<男性が着る足元まである白い装束>とアバヤ<女性を服の上からすっぽり覆う黒い装束>姿でビーチから泳いでいる人を眺めるだけ。(そんなんやったら来ーへんかったらええのに。)

第2は、男と子供は泳ぐけれど、女性はアバヤ姿で眺めている。このタイプが最も主流。

第3は、女性も泳ぐけれどアバヤは脱がず。子供も水着を着ないで洋服のまま泳ぐ。伊達に浮輪なんか持ってきているところを見ると、満更泳ぎに行かないわけでもなく、しばしばこの姿でやっている模様。

第4は、アバヤは取れど、服のまんま。裾をまくるでもなく(まくったらあかんのやろうけど)躊躇もせず、きれいな洋服のままズブズブ入って行くところは、ほんま見上げた心意気。

最後はぐっと進んで水着姿。でも下にスパッツはくのは忘れたらあかん。

唯一水着姿だった私は、なんか気恥ずかしくて、常時タオルを巻いていた。フランスのトップレスビーチで一人胸を隠しているときにも感じた、妙な気分。どっちがほんまなのか、わからなくなる。

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<補足>
ハッジホリデーのこの期間、このホテルでは子供たちのための特別なイベントを用意しており、中庭には「ディズニーキャラクター」もどきがおり、子供のための音楽が流れていました。

しかしこのディズニーキャラクター…恐らく中国政府も顔負けのコピー…いえ、コピーと呼ぶには余りにもかけ離れすぎ。ミッキーマウスもどきには眉毛があって、背中が寒くなる。極めつけは、どう頑張ってもエレファントマン(古いですが怖い映画でした)にしか見えないダンボ。

泣く子も黙るを通り越して、わが子達は姿を見ただけで火がついたように泣き叫ぶ始末。それでもサウジの子供たちはキャラクターが珍しいと見え、喜んでいました…。

耳を澄ませば、流れている子供向けの歌は、"Jesus loves me, yes I know. Holy bible tells me so…" (イエス様は私を愛しています。聖書にそう書いてあります)じゃないですか! クリスマスを祝うことさえ禁じられているこの国で何ゆえ…。恐らくこの曲をかけているホテルの従業員は歌詞の意味も知らずにいるのだと思いますけれど、聞いている私の方が心配になっておりました。

2 件のコメント:

eri さんのコメント...

サウジ時代にいただいたXmas card(旦那様の違和感のない民族衣装姿)を思い出しましたww

Jodako さんのコメント...

そうでした、そうでした。わざわざ砂漠まで車を走らせて写真を取りに行ったのですよね。コイオは濃い顔をしているから、アラブ人、ラテン系、はたまたイランなどのペルシャ系・・・しょっちゅう間違われております。