2010年4月24日土曜日

シナコの大学事情(13)

今週末には決めるとシナコは言っている。
ほんと、疲れて来たから、どうでもいいから決めてくれって言う気にもなって来るよ…。

3日前USCからメールが来て「回答まであと1週間お待ちください」だって。さっさかNOって答えてほしいのに。

明日にはUSC、W&M、UNCの中で行きたい大学を決めることになっている。一番がUSCの場合は、回答がNOだったことに備えて次善の大学を選ぶ。

シナコは昨日からロードアイランド州にある大学にいる友達を訪ねて行った。「友達が遊びにおいでって言ってるから。ついでにその大学も見ておきたいし。行ってもいい?」
なんで今更、受験もしていない大学を見にくのか、とちらっと思ったものの、私も思うところあって快諾した。

シナコは元々ここを受験したかったらしいが、この大学は共通申込書を使ってなかったらしく、エッセイの数も半端じゃなかったのでやめたらしい。少し前に「UNCに行って、B大学に来年編入するって言うのもありかなぁ」とつぶやいてもいた。その可能性を考えて急遽B大学を見に行くって言ったのか? ならばしめたもの。

シナコは、どんなに環境が変わっても、即座に自分のいる環境が気に入るという特技がある。サウジから戻った時も、カリフォルニアに引越したときも、オハイオに引越した時も、オハイオから日本に戻ったときも、日本で公立から私立中学に編入したときも、そしてグリニッチに来た時も、いつも転校前は、嫌だ嫌だを連発しているのに、いざ通い始めると「やっぱりこっちも好き」とがらりと態度が変わる。この子ほど順応性が高い人もそうざらにはいないだろう。

と言うことで、今はUNCがあまり気に入らないようだが、住めば都で入った途端に好きになるかもしれない。だから、たとえB大学への編入試験を受けることを前提条件にしてUNCへの入学を決めたとしても、一旦UNCに入たらこっちのもの。それにB大学はシナコが補欠になったC大学と同じレベル。前のブログにも書いたけれどサプライズはないのです。実力に見合った大学にしか受からない。まして編入は更に難しいとされる。つまりUNCに入ってくれれば、そこに落ち着く可能性が大なのだ。しめしめ。

シイナにそんな気持ちがちょっとでもあってB大学の友達に会いに行ったのかどうか知らないのだけど。

ロードアイランドへは、隣町のStanford駅から出るアムトラックに乗って昨夜出かけていった。行くときに私の主観で書いたUSC、UNC、W&Mのそれぞれの良い所と悪い所をリストアップした紙を渡した。シナコにも白紙の紙を渡して自分が思う各大学の良い所と悪い所を書き連ねるようにと伝えた。普通だったら「いやだ!うるさい!」で終わるところが、ママに「じゃあ行っちゃダメ」と言われるのを恐れたのか、めずらしく「わかった」と素直に受け取った。電車の中で書いたかな。

シナコには「たとえ悪い所の方が良いところよりずっと多くたって、その大学に行っちゃダメとは言わない。ただ、どんなメリットがあってどんなデメリットがあるのかは、今のうちにきちんと把握しておくことが必要だからね。後でこんなはずじゃなかったってことにならないようにね」と伝えた。

シナコが書いたリストを見れば、各大学をどう見て、何故そこが良いと思っているのか、気に入らないのかわかるでしょう。何て書いてあるか楽しみだ。

母に言われた。「ほんと、贅沢な悩みやね。」
確かに。本当にお金がなければ、文句なく「ここしか行けない」で終わるところなのに、逆さに振ったらちょっとは血が出るくらいなところが辛い。だけど決して余剰のお金なんかないのです。シナコの選ぶ大学の学費を4年間払い続けられる自信もない。老後のための、なけなしの貯蓄も使い果たしてしまう。だけど、考えてみたら老後なんてないかもしれない。早死にするかもしれないから、あんまり深刻に考えるのはやめることにする。

先日、夢の中でシナコがUSCに行くと宣言した途端、呼吸困難に陥った。目が覚めてもまだ息苦しかった。かなりストレスがあるらしい。でも気にしないことにしよう。金は天下の回り物。なんとかなるでしょう。なんとかなる。ならなかったら、途中で万歳しますわ。

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